【実験】

日本テレワーク協会、プラスチック光ファイバーによるネットワーク実証実験を開始

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 社団法人日本テレワーク協会(以下、テレワーク協会)は、三菱商事株式会社等と共同で、高速大容量プラスチック光ファイバー(GI-POF)を用いたネットワーク実証実験を2002年3月より2003年3月末まで実施すると発表した。

 今回の実験は、経済産業省から委託されて行なわれるもの。慶応大学小池康博教授が発明し、旭硝子株式会社が開発・製品化に成功したGI-POF「全フッ素光学樹脂光ファイバー」を用いて行なわれる。これは、従来の石英製の光ファイバーと比較して、柔軟性富んでおり、接続が容易であるという。また、短距離であれば通信速度も向上しておりGbpsクラスの伝送速度を容易に実現することができるという。

 実証実験では、慶応大学とマンション「パーク・ハイム自由が丘二丁目」を1Gbpsの回線で接続するという。マンション内は、ギガビットイーサで接続されており、「映像コンテンツの閲覧・活用」や「映像による伝言機能活用」、「マンションと大学や他地点を結んだ実験」、「公募した企業によるソフトやサービスの実証実験」等を行なうという。

 また、教育機関での実験として、慶応幼稚舎では「動画お絵描きソフトのネットワーク利用」を検討している。これは、従来はクライアントPC毎に導入しなければならなかったソフトを、高速ネットワーク環境により連結利用で活用するというもの。また、「複数の学科や教室の様子を放映し、学科や授業の融合を図る実験教室」では、複数の教室の様子を相互に放映しあい、教室や学科の融合を行なうという実験も検討している。一方、大学では、「慶応大学・幼稚舎と近隣教育施設を接続した実験」を実施する。これは、「大学内のコンテンツを幼稚舎から動画で閲覧」、「幼稚舎において、ネットワークを介した大学教員による授業の実施」、「リアルタイムコミュニケーションによる国際文化交流の進展」等を行なうという。

 これらの実証実験では、参加者へのヒアリングやアンケートを実施し、これらの意見を反映させてソフト・ハード両面の課題と効果を測定するという。また、実証実験実施期間中に公開イベントの実施なども企画している。

(2002/2/18)

[Reported by otsu-j@impress.co.jp]


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