【特集】

こんなご時世ですから…備えておきましょう
~転職サイト特集~

 米国同時多発テロ事件に始まり、株価1万円割れ、失業率過去最低を記録、狂牛病問題、小泉政権支持率の大幅低下、雪印食品解体など…最近明るい話題が少ない。つい先日も、松下グループが今期連結決算を4,380億円の赤字に下方修正した。その要因には、商品の売れ行き不振のほかリストラ費用があるという。このようなご時世の中、今回の特集では転職を考えている人の為に、転職するにあたっての段階を踏みながら役立つサイトを紹介する。

自分の向いている職業を調べてみる
気になる業界の内側を転職前に調べてみる
いざ、転職先を探す
面接前に知っておくべきこと
転職後、成功と失敗
まとめ


●自分の向いている職業を調べてみる


 転職をする前に「果たして自分にはどんな職業が合っているのか?」を知っておくのも必要だろう。転職先を同じ業界にするのか?や他業種や全く異なる分野で働くのか?などの指標にもなるはずだ。ここでは、そんな自分の向いてる職業を調べることができるサイトを紹介する。

■リクルート、「リクナビ・キャリア適性診断」
http://career1.recruitnavi.com/rnc/docs/cp_s03010.jsp?__u=989494221807-6784942756770503361
 リクルートが、転職サイト「B-ing」や「Tech B-ing」で提供している適性診断コーナー。この「リクナビ・キャリア適性診断」では、「適性診断」と「コンピテンシー診断」を受けることができる。会員登録を行なうと、診断結果に基づいた仕事を検索することも可能だ。

■リクルート、「R-CAP」
http://www.recruitnavi.com/K2/RCAP/index.html
 上記「リクナビ・キャリア適性診断」の有料版。3,600円ながら、140職種・2万人のデータを元に、300問の設問に解答することで診断される「適職・自己診断テスト」となっており、このような「定職診断サービス」の最大手サービスといえる。

■リクルート、「今日の自分測定ドットコム」
http://career-sokutei.com/
 リクルートが運営する社会人のための自己診断サービス。さまざまな角度から性格や行動パターン、業界別の適性給与を測定することができる。「お給料レーダー」では、自分の年収が同年齢でどの程度の位置なのか?を確認することも可能だ。

■日経BP、「キャリア診断サービス」
http://nikkeibp-expert.com/sim/
 日経BPエキスパートが提供するキャリア診断サービス。ここの特徴は、希望の企業を選んでプロフィールを入力した後、キャリアコンサルタントが直接診断を行なうところだ。従って、入力後Web上で診断結果が出るわけではなく、メールにて結果が報告される。

■人材バンクネット、「自己分析テスト」
http://www.jinzai-bank.com/sub/selfcheck.html
 人材バンクネットが提供する自己分析用テスト。35問ある設問に解答すると、適職診断や市場価値テストとは異なった「自分のパーソナリティーを診断」することが可能だ。

■BIGLOBE、「就職診断」
http://at-sindan.cplaza.ne.jp/
 BIGLOBEが提供している就職のための本格的な自己分析診断の為のサイト。年間36万件のアクセスがあるという。10万人分のデータベースから判断された内容は、信頼性が高い。1回につき300~500円の有料サービス。

■学情就職ナビ、「適職診断テスト」
http://www.gakujo.ne.jp/std/tst/stst005.html?PID=main
 学情就職ナビによる診断テスト。学生向けのサイトだが、ソニーの元人事部門部長が開発した「エニアグラム性格論」に基づく独自テストとなっているので、会員登録が必要だが一度試す価値はある。

■「仕事依存症自己診断テスト」
http://ww2.wt.tiki.ne.jp/~jirou_kasa/sindan/sigoto.html
 自分が仕事にどの程度依存しているか診断できるテスト。30項目の設問に解答すると、自分がどの程度仕事に依存しているか診断できる。心配な方は、一度お試しを。

■「在宅ワークを始めるための自己診断」
http://www.jiwe.or.jp/jyoho/soho/hb3_2.html
 自分が在宅ワークに向いているか?などを自己診断形式で調べることができる。在宅ワークの事例や、どのような在宅ワークにはどのような能力が必要なのかも開設されている。

●番外編

■リクルート、「R-CAP Job Catalogue 140」
http://rnavi.isize.com/RCAP/job/index.html
 そもそも世の中にはどんな仕事があるのだろう?という疑問に答えてくれるサイト。「職業別」と「五十音順」にまとめられた140の職種の1つ1つについて、「どこで」「だれと」「どんなふうに」などかなり詳細なことまで説明されている。天職が見つからないと嘆いている人は一度観てみる価値があるサイトだ。

●気になる業界の内側を転職前に調べてみる


 適職診断サイトで自分の適職を見極めたら、次は「自分の適職」の職業の実態を調べてみよう。「転職する際の理由」は色々考えられるが、金銭面などの待遇も無視できない要素だろう。ここでは、転職先の待遇等について、転職する前に予め予想することができるサイトを紹介する。

■「就職四季報WEB」
http://job.toyokeizai.co.jp/index.html
 上場企業からベンチャー企業まで、あらゆる情報が掲載されている就職四季報のサイト。約3,500社の基本情報や最新の業績から業種別のマルチランキングまで掲載されているので、転職希望者は必見のサイトと言える。また、会社の見つけ方などのアドバイスなども掲載されている。

■「職業は会社より職種で選ぶ時代」
http://www.campus.ne.jp/~labor/toukei/h9s-tingin.html
 労務安全情報センターが発表している「職業別の待遇」について掲載されているサイト。「毎月の賃金」、「年間賞与の平均」、「残業時間の多さ」など各種情報が職種別に掲載されている。転職後に「こんなはずじゃなかったのに」と後悔しない為にも、ここで前もって調べておこう。

■エクスペリエンス、「Work Price」
http://www.bitsurvey.com/workprice/use.html
 「Work Price」は、年収比較専門サイト。ユーザー登録が必要だが、1ヶ月毎にデータを更新しており、更新毎に情報が提供されるので、ほぼリアルタイムで自分の年収比較ができるサイトとなっている。

■Cafeglobe.com、「お仕事データベース」
http://www.cafeglobe.com/career/oshigoto/
 女性転職経験者が、自分のワーキングスタイルを解説しているサイト。弁護士からシューズクリエーターまで、43職種の現役で働いている人の生の声が掲載されているので、目的の職業が掲載されている人は是非一読を。

■リクルートエイブリック、「2002年1月度・転職市場データ」
http://www.ablic.co.jp/lmi/
 リクルートエイブリックが扱っている年間7万件程度の転職相談のデータを分析して紹介しているサイト。業種別の求人状況から、年齢別・業種別の年収データまで掲載されている。データを見ると、IT系業種が35%と比較的多いが、その他の「流通」や「サービス」業などについても掲載されている。

■「業界大研究」
http://www.isize.com/RN/01rn/KIJI/KENKYU/kenkyu.html
 リクルートが掲載している業界別の情報が掲載されているサイト。2000年度の情報と古い情報となっているが、食品から金融まで21業種について「仕事の流れ」や「仕事内容の分析」などが掲載されていて、その業界の細部を知ることができる。

■All About Japan、「転職のノウハウ」
http://allabout.co.jp/career/careerknowhow/closeup/CU20010716A/index.htm?FM=ct
 「All About Japan」の転職コーナーの特集。現在の職種の経験年数別に見た中途採用者初任賃金について、職種別・経験年数別に表にされて掲載されている。表を見る限り、転職先の年収には経験年数が大きく左右するようだ。

●いざ、転職先を探す


 転職希望職種の下調べも済み、いよいよ転職先を絞ったら、転職サイトで本格的に仕事を探そう。ここでは、総合的な転職サイトを紹介する。

■リクルート、「リクナビキャリア」
http://career.recruitnavi.com/
 リクルートの転職総合情報サイト。「職種別」、「地域別」など、掲載されている情報量は、転職サイトの中でもTOPクラスに入る。地域別でみると、やはり圧倒的に首都圏の情報が多いが、東北や北海道地区でも数百件の情報が掲載されている。

■「eCareer」
http://www.ecareer.ne.jp/
 ソフトバンクグループが運営している転職総合サイト。希望職種からの検索ができる他、スカウトを受けるための登録ができることが特徴だ。

■キャリアデザイン、「@CAREER」
http://www.careerdesign.co.jp/
 求人情報誌「type(タイプ)」を発行しているキャリアデザインセンターが運営しているIT系転職サイト。扱う業種はIT系に限られるものの、業種や職種のサーチ機能や「type」のノウハウを活かした、転職相談や業界トピックスなどが充実している。

■ピーエイ、「JOBMAIL」
http://www.jobmail.co.jp/
 「JOBMAIL」は、IT関連求人情報サイト。ここの特徴は、Web上での求人紹介は勿論のこと、メール会員登録後に送られてくるメールの情報サービスが充実している。自分の希望職種を登録すると、その条件に合った最新情報を提供してくれる。

■インサイトパートナーズ、「Career20s」
http://www.career20s.com/entry.asp
 他の求人サイトと異なり、直接面談による転職コンサルティングを売りにしているサイト。自分のキャリア登録をすると、後日面談による転職相談を無料で受ける事ができる。面談により、詳細な希望を話した上で、企業を紹介してくるので希望の条件に合う可能性は高い。

■「ジョブドラゴン」
http://www.jobdragon.com/
 プロフェッショナルのための転職サイト。このサイトの特徴は、会員登録を行なうことで、自分専用ページ「マイドラゴン」が作れることだ。「マイドラゴン」で自分用の「レジュメ」を作成すると、その内容から当てはまる要素の多い10社を紹介するなどの機能が使えるようになる。

■「エクスペリエンス」
http://www.experience.ne.jp/
 エクスペリエンス社によるeビジネス専門転職支援サイト。前述の「Work Price」もここで運営されている。求人情報の提供の他に、「企業最前線」や「人事担当者に聞く」などのコーナーでは、注目企業の詳細情報や各社人事担当者の生の声を知ることができる。

●その他転職サイト

■リンク・ワンの就職・転職支援サイト「リンクワンWEB」
http://www.link-one.co.jp/
 リンク・ワンが運営する「フードビジネスに特化した」転職支援サイト。紹介されている内容は、外食チェーン店の店長の募集やフランチャイズ店の募集情報などとなっている。フードビジネス業界への転職希望者は必見だ。

■リンクスタッフ、「e-doctor」
http://www.e-doctor.ne.jp/
 リンクスタッフが運営する「医師専門」の転職・開業情報サイト。内科や外科などの専門分野からの検索や、地域別検索など検索条件が豊富に揃っている。

●面接前に知っておくべきこと


 就職総合サイトで希望の会社が見つかったら、いよいよ履歴書の提出や面接が待ち受けている。これは、大げさに言えば「人生の分岐点」ともいえる一大事だ。ここでは、これらの一大事を迎える前に、心構えができるサイトを紹介しよう。

■U2B MAGAZINE、転職FAQ「転職の謎」
http://www.u2b.co.jp/magazine/tensyoku_faq/mensetu/
 転職総合情報サイト「U2B MAGAZINE」の転職に関するFAQコーナー。応募・面接攻略・円満退社・入社・その他の43項目についての質問が、Q&A形式で記載されている。例えば、「『当社についてどう思うか』の質問には何を答えるべきか」など、内容は具体的となっている。

■職自慢、「転職マニュアル/how to change your job」
http://www.brain-nets.co.jp/sjiman/matching/tensyoku.html
 転職情報サイト「職自慢」の転職マニュアル紹介コーナー。就職・転職する際の、自己分析から面接までのノウハウがマニュアル化して表現されている。メールでの応募についても、記載項目のノウハウが掲載されているので、メール応募の際は要チェックだ。

■Sony Human Capital Corporation、「転職ノウハウ、面接虎の巻」他
http://www.sonyhumancapital.co.jp/shokai/knowhow/mensetsu.html
 ソニー・ヒューマンキャピタルの転職ノウハウ紹介ページ。「面接虎の巻」、「履歴書の書き方」、「円満退社ノウハウ」など転職に関するノウハウが凝縮されている。履歴書などの記入例が画像付で紹介されているので、とても分かりやすい。

■「天職.com」
http://www.10shoku.com/
 転職に関する総合情報サイトだが、面接でよく聞かれる質問と回答のヒントが毎週1問づつ掲載されている。また履歴書の書き方、天職を探すチェックテストのコーナーが設置されている。

■「面接の達人」
http://mentatsu.diamond.ne.jp/
 かの有名な中谷 彰宏氏の著書「面接の達人」のサイト。本の中から一部抜粋して掲載されている。また、直接Web上から購入することも可能だ。まだ、読んだことの無い人は、このサイトで立ち読みする価値は十分ある。

■「TIFFANY TEA ROOM」
http://www.geocities.com/Vienna/Choir/3336/
 国内企業から米国留学を経て、現在外資系企業で働く運営者が、自ら外資系企業への転職する際のノウハウを紹介しているサイト。「英文履歴書の書き方」、「英語の面接質問集」等が掲載されている。

転職後、成功と失敗


 面接も通過し、いざ内定を受けた時に「本当にこの会社でいいのか?」という事は、誰でも考えてしまうものだ。ここでは、転職したことによって「成功した人」、「失敗した人」の体験談を紹介したいと思う。これを参考にして、最終的な判断材料の1つとして欲しい。

■リクルート、「転職を決断したエンジニアの今」
http://www.recruit.co.jp/TECH/tensyoku/index.html
 リクルートのテックビーイングに掲載された転職体験談記事の転載。ヤフーやキヤノンなどに転職した20人が体験談を掲載している。

■リクルートエイビック、「20代の転職成功事例」
http://www.ablic.co.jp/cgi-bin/WebObjects/DTARWEB.woa/wa/Kiji?id=1003735&cat=550
 リクルートエイビックの女性向け転職成功事例集。現在32回まで掲載されている。成功の理由は、「TOEIC高得点」から「ねばり強い活動の結果」までさまざまなケースが紹介されている。

■eCareer、転職失敗談集「失敗!転職道」
http://www.ecareer.ne.jp/ARTI/story/bn_top.html
 転職サイト「eCareer」の転職失敗談を集めた特集。「転職活動中の失敗」や「こんなはずじゃ…」など、さまざまなシチュエーションに関連した失敗例が多数掲載されている。

■ムービン、「コンサルタント転職成功事例リスト」
http://www.movin.co.jp/consul/careerchanges/careerchangeexamples.html
 コンサルタント転職サイトを運営するムービンによる、「転職成功事例のリスト」が紹介されている。前職と現職を比較して、どのような例が成功するのかを解説している。転職体験談も掲載。

■週間B-ing、「内定からの6カ月 仕事シミュレーション」
http://www.recruit.co.jp/bingweb/index-f.html?d=20010724rnc
 週間B-ingからの抜粋ながらも、異業種から未経験の仕事に転職した人々の「内定後6ヶ月間にどのような問題が発生しているか」についてのレポートが掲載されている。更に詳しい内容が知りたい場合は、宅配サービスにて紙面を購入する必要あり。

■就職元気予報、「就職・転職 成功・失敗談」
http://www.genkiyoho.com/exp/exp.html
 就職情報サイト「就職元気予報」による、就職・転職失敗談が掲載されている。「転職のきっかけ」、「失敗のポイント」、「失敗をどう克服するか」などが掲載されている。

●まとめ



 転職する人の理由はさまざまだろう。「しなければならない人」、「なんとなく」、「キャリアアップ」などなど。何れにせよ、転職は人生最大とも言える出来事だ。その情報収集を行なうのに、インターネットを活用しない手はないだろう。かつては、インターネットの就職・転職サイトはIT系企業やエンジニア系の職種ばかりの情報しか掲載されていない場合も多かったが、現在ではあらゆる業種を扱っているようだ。一生の一大事を少しでも有利に運ぶ為にも、今回紹介したサイトを有効に活用して欲しい。

(2002/2/25)

[Reported by otsu-j@impress.co.jp / Watchers]


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