【技術】

NTT未来ねっと研、機器間での快適な通信を実現するソフトウェアを開発

■URL
http://www.ntt.co.jp/news/news02/0202/020227.html

 NTT未来ねっと研究所は、ネットワークと情報家電等の快適な情報流通を可能にするソフトウェア「コミュニケーション サービス コンシェルジェ」(以下CSC)を発表した。今後メーカーなどに働きかけ、仕様のオープン化を目指す。

 「CSC」はJavaを利用したソフトウェアで、基本のコアモジュールと、多彩な通信機能を実現するプラグインモジュールの、2種類のプログラムで構成されている。コアモジュールをサーバーやルーター、情報家電などにあらかじめインストールしておき、CSCを組み込んだ機器のネットワークでコンテンツ配信を行なう際、プラグインモジュールをサーバーからダウンロードしてコアモジュールにその場で組み込んで利用する点が特徴だ。これによってCSCプラグイン間での通信や協調が行なわれ、データ受信状況の観測や、それに基づいたパケット優先制御、データの暗号化やデコードといった機能が提供できるという。

 利用を想定する場面では、例えば動画配信が挙げられる。ユーザーと通信事業者がそれぞれの機器にCSCをインストールしておくことで、アクセス回線の種類やネットワークの混雑状況に応じて映像の圧縮変更やパケット優先制御を行ない、与えられた環境の中でのベストな動画配信が可能になるという。サーバーの負荷や回線状況など、ユーザー側からは解決しにくい問題が、CSCを用いることで対応できる点がメリットだ。またJavaを用いた軽量なプログラムのため、機器やOSの種類に依存せず、情報家電からネットワーク機器まで幅広く適用できる、既存のアプリケーションでも改善効果を期待できるという。

 NTT未来ねっと研究所では、今夏をメドにCSCのプロトタイプ版をリリースし、今後は家電メーカーやネットワーク機器メーカーなどと共同で検証実験を行ない、オープンな仕様化を目指していく。

(2002/2/27)

[Reported by aoki-m@impress.co.jp]


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