■URL
http://www.inktomi.com/company/news/press/2002/pe.html
米Inktomiは27日、ユーザーのWeb閲覧速度を向上させるソフト「Inktomi Personal Edge」を発表した。
Personal Edgeの特徴は、ユーザー側のPCにクライアントソフトを導入させることにより、送信する情報量を最大限に減らすことにある。既存のサービスとしてはAkamaiなどのコンテンツデリバリーネットワーク(CDN)が知られているが、サーバーはいずれもISPの中に設置されるにとどまっていた。
Personal Edgeは、Inktomiのネットワークキャッシングサーバーである「Traffic Server」と協調動作する。ユーザーがあるWebページを要求するとその内容はTraffic Server内の「Personal Edge Extention」にキャッシュされ、次に別のユーザーが同じページを要求する時には大元のサーバーからページをダウンロードする必要が無くなる。さらにWebクライアントに「Personal Edge Agent」が内蔵されていてるユーザーには、次に同じページを要求する時には元のページとの差分だけが送信されるため、送信データが大幅に減少する。Inktomiでは、Personal Edgeの利用により「Webページの配信スピードが30%以上改善した」との独立機関によるテスト結果を挙げ、性能をアピールしている。
クライアントにインストールされるPersonal Edge Agentは、Windows 98/2000/XPに対応しており、ブラウザーを選ばず、ユーザーの側で設定などの操作は必要とされない。また、静的なファイルだけでなく、動的に生成されるページにも対応している。
Inktomiでは、このソリューションがダイアルアップ、ブロードバンド、衛星通信や大企業のイントラネットなどのパフォーマンスを向上させると考えており、ISPなどに売り込んでいく構えだ。なお、すでに米AOLが会員向けのパフォーマンスを向上させる目的でPersonal Edgeの導入を決定している。
(2002/2/28)
[Reported by taiga@scientist.com]