MEXの取締役である石田慶樹氏 |
メディアエクスチェンジ株式会社(MEX)は28日、「MEXユーザーズミーティング(MEXUM2002)」を開催した。同社を利用する企業に向けたイベントで、各種サービスなどのプレゼンテーションが行なわれた。
会場では、MEXの取締役である石田慶樹氏より「MEX Updates」と題した講演があり、1日のトラフィックの変動について興味深い報告があった。ユーザーの利用環境が、従量制のダイアルアップ接続からADSLなどの固定料金へ移ったためテレホーダイによるピークが少なくなり、以前に比べるとトラフィックがフラットになりつつあるという。また、IPv6サービスについても触れ、昨年の11月よりiDC利用者に向けに接続試験サービスとして提供しているが、予定通り4月より商用サービスに移行することを明らかにした。さらに、近日中にはハウジングしているサーバーへのIPv6接続サービスも提供することも発表した。
続いてMEXの技術部長である高田寛氏より「Abuseについて」と題した講演があった。最近のアクセスラインのブロードバンド化により、「高速で攻撃される可能性」とともに、MEX内部のサーバーがウィルスに感染したり、乗っ取られたりして「高速で攻撃をしてしまう可能性」があるという。実際にMEXでは、毎日のように内部からの攻撃らしきトラフィックが見られるが、対外接続1か所につき2Gbpsもの回線を利用しており、1台のサーバー(100Mbpsで接続)から異常なトラフィックが発生しても検出しにくいのが現状だという。このような攻撃に対してパケットフィルタリングが有効であるが、通信の秘密を犯す行為である上、対外接続が大容量で技術的にも非常に困難なため、MEX側では対処しにくい。そのため、iDCの利用者に対して、ベンダーから提供されているパッチを当てる、CERTの情報を確認して対処をする、OSのデフォルトの設定のままでホストをネットワークにつながないといった事を守ってほしいと呼びかけた。
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(2002/2/28)
[Reported by adachi@impress.co.jp]