【実験】

NTTなど、入院患者向け映像コミュニケーションシステムの実験を開始

■URL
http://www.ntt-west.co.jp/news/0203/020304.html (NTT西日本)
http://www.ntt.co.jp/news/news02/0203/020304.html (NTT)

実験のネットワーク構成

遠隔授業のデモ。PowerPointのドキュメントを利用できる。青は生徒、赤は先生が書いた文字

 日本電信電話株式会社(NTT)、西日本電信電話株式会社(NTT西日本)福岡支店、福岡市立こども病院・感染症センター、財団法人九州システム情報技術研究所(ISIT)は4日、Bフレッツとビデオ会議システムを利用したコミュニケーション環境実験「e-ライフアメニティサービス」を実施すると発表した。実験は、長期間の入院を強いられ、心理的に過度のストレスを受けている小児患者のコミュニケーション環境改善を目指すことを主な目的としており、3月より3か月程度実施される。

 実験では、こども病院(個室、プレイルーム、院内学級)、ISIT、患者の自宅の3か所に、Bフレッツに接続した端末をそれぞれ配置し、映像コミュニケーションや遠隔授業を行なう。コミュニケーション機能としては、患者と自宅にいる家族とのビデオチャットが可能で、相手の状態(「外出中」や「話ができる」など)が把握できる。また、遠隔授業では最大で4か所を結ぶことができ、web画面やホワイトボードの共有が可能だ。

 実験で利用される各端末は、タッチパネルや音声認識による操作が可能で、こども側は仮想空間上に再現された部屋の扉を開けたりするなど直感的な操作ができるという。また、ISITは、ネットワークを介したロボットによるコミュニケーション支援技術を開発している。ここでは、患者の遠隔操作により、周りの様子を観察したりロボット自身との会話ができる。

 この実験では、NTTは光ブロードバンドによるネットワークの提供、ISITは情報機器のヒューマンインターフェイスとロボットの開発研究、こども病院は映像コミュニケーションが心に与える影響を模索していくという。

(2002/3/4)

[Reported by adachi@impress.co.jp]


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