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■URL
http://www.mapshop.co.jp/
サッポロバレーのIT関連企業と地図/旅行書取次大手の日本地図共販が業務提携して、インターネットによる地図ビジネスを手がける新会社「マップショップ株式会社」が2月22日に設立された。地図専門のECサイトを運営するほか、デジタル地図関連の技術開発に取り組んでいく。
11日に東京都内で行なわれた設立発表会で事業内容が紹介された。まずは5月にもECサイトを立ち上げ、地図のネット通販を開始する。本格的なサービス開始は秋頃になる予定だが、取り扱い商品は古地図や絵地図も含めた国内外の地図、ロードマップ、旅行ガイド、デジタル地図や数値地図などに及ぶ。リアル書店における店頭販売では多様化する地図商品に対応できなくなってきているとし、マップショップでは「店頭販売されていないものを重点的に扱っていく」(谷井良代表取締役副社長)。また、鉄道や山、格闘技などのウェブサイトが成功していることを例に挙げ、「マニアというのは大事なユーザー。大事な市場を構成しているのではないか」として「潜在する地図マニアの欲求にも応えていく」考えだ。
新会社には北海道コンピュータマッピング、データクラフト、ダットジャパンが出資しているほか、サーバー・テクノロジーズやフュージョン、エイチ・アイ・ディが参加する。サッポロバレーのIT企業ということで単なるECサイトに止まらない技術開発分野の取り組みに期待されるが、当初はECサイト事業を中心に据えており、今のところ技術開発分野での具体的な計画は発表されていない。設立後2年半で3億円、5年で12億円の売上を見込んでいるが、当初は7~8割程度をECサイト事業が占めるという。
ただし、今後は地図のデジタル化が進むと同時に「電子政府や電子自治体の実現に向けた流れの中で、デジタル地図データの必要性が高まる」(黒田信一代表取締役社長)と見ており、出版社や大学、研究機関などにも参加を呼びかけ、デジタル地図を活用するためのアプリケーションやツールの開発に取り組んでいく考えだ。
設立発表会であいさつに立った黒田信一代表取締役社長。「サッポロバレーの社長たちは地図に興味を持っている。今後、参加企業が増えると思う」 | 谷井良代表取締役副社長は、ブロードバンドコンテンツと言えば映像や音楽ばかり注目されていることに対して、「地図とブロードバンドは切っても切れない。地図とブロードバンドが融合したビジネス」を目指すと強調した |
(2002/3/11)
[Reported by nagasawa@impress.co.jp]