■URL
http://www.matsushita.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn020311-1/jn020311-1.html
「ミュージックソムリエ」の操作画面。右側グラフの赤い点が楽曲を示している
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選曲すると、最も合った曲を中心にグラフが拡大される
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松下電器では、楽曲の音楽信号(波形)をテンポやビート、平均音数など8つのパラメータで分析した「音楽的特徴量」と呼ばれるデータと、リスナーが音楽を聴いた際に受ける“激しさ”や“爽快感”といったイメージを測定した「感性イメージデータ」の2つを対応づける統計解析技術を開発。これによって、人の手によるレーティングなどを必要とせずに、楽曲の「音楽的特徴量」の抽出と同時にその曲のイメージの推定ができるようになった。「音楽的特徴量」の抽出は、楽曲のサビ部分のデータから行なわれ、PentiumIII 1GHzのCPUの場合、10秒ほどで抽出およびイメージ推定が可能で、CDからの楽曲のリッピング時に自動的に実施できる。
「ミュージックソムリエ」の選曲画面では、“激しい曲”“ソフトな曲”といったイメージから選曲できる「イメージ選曲」、“踊りたい”“和みたい”などその時の状況や気分に合わせて選べる「シチュエーション選曲」、自分の気に入っている曲と似たタイプのものを探す「類似曲選曲」が可能だ。選んだ条件に最も近い5曲をピックアップしてリスナーに提示し、気にいらなかった場合はその情報を登録することで、ユーザーごとの楽曲イメージデータベースを構築することもできる。
松下電器はこの技術を企業向けのデジタルコンテンツ蓄積管理システムに搭載し、映像イメージに合ったBGMの瞬時選曲機能などを提供する予定だ。また音楽配信サービスやキオスク端末でリスナーの気分に合わせた楽曲紹介や販売に利用することも可能で、「ミュージックソムリエ」の他社提供を視野に入れた展開を図っていく。コンシューマー向けには、2002年末までに同社のSDオーディオ機器付属のジュークボックスソフトに搭載する予定で、将来的にはホームサーバーなどに「ミュージックソムリエ」を搭載して生活シーンに合わせた選曲を可能にしたり、カーナビでドライブルートに合った曲(海岸なら爽やかな曲など)を配信するなど、ユビキタスネットワークでの音楽配信・活用を提案していく。
(2002/3/11)
[Reported by aoki-m@impress.co.jp]