INTERNET Watch Title
Click

【サービス】

ウェブ上で視力を測定できるメガネのオンラインショップ

■URL
http://www.vision-megane.co.jp/ (ビジョンメガネ)
http://www.dokodemomegane.com/ (5月開設予定)

“コンサルティング対面販売”が原則だった従来の商習慣を否定するわけではなく、新たな“メガネ販売の文化”としてオンラインシステムを普及させたい考えだ。ビジョンメガネの吉田武彦代表取締役社長はこれを、寿司屋業界に新しい一つのスタイルを確立させた回転寿司の存在になぞらえた

 メガネ小売店チェーンのビジョンメガネは14日、ウェブ上で視力が測定できる「どこでもメガネショッピング・システム」を開発したと発表した。5月に開設するオンラインショップ「どこでもメガネ」で実用化に移す。インターネットを使ってユーザー自身が視力をチェックし、度付きメガネを購入できるのは世界で初めてだとしている。

 ウェブ上に表示される縞模様の画像を画面から腕の長さ分だけ離れた位置で見てもらい、視力や乱視をチェック。性別や年齢などのデータも踏まえながら、ユーザーに適切なレンズ度数を算出する仕組みだ。同社が蓄積してきた約700万件の顧客データを分類した数万種類の眼球モデルのうち、どのパターンに該当するかを自動的に判定している。極度な乱視や近視の場合を除き、日本人の約85%がこれらのパターンのどれかに当てはまるという。

 モニターの解像度や腕の長さなど、測定環境は各ユーザーごとに異なっているのが普通だが、測定前にモニターの解像度や種類(CRTか液晶か)、身長などのデータを入力することで、以降はそれぞれの環境に応じた大きさの測定画像が表示されるようになっている。これにより、70%は正確な測定が行なえるという。

 視力測定後は、用意された1,000種類以上のフレームを“試着”できる機能も提供。自分の顔の写真をパソコンに読み込めば、似合うフレームやレンズカラーなどを実際に画面上で組み合わせて見ることができる。販売価格は3,000円からで、店頭販売よりも20%程度安価な設定にする考えだ。なお、同社のリアル店舗では、購入者から合わないという申告があればすべて返品/全額返金に応じるという販売方針を掲げているが、これはネット通販においてもそのまま適用するとしている。

 インターネットで視力測定から販売まで行なうサービスは、「誰でも一度は考えることだが、それは不可能と言われてきた。当社ではそれを5年間にわたって真剣に研究し、実現した」(吉田武彦代表取締役社長)という。現在、国内のメガネ市場は6,000億円前後で伸び悩んでいるが、同社では、自宅で手軽に測定・購入できるどこでもメガネショッピング・システムの実用化により、ネット販売だけでも今後2年から3年の間に300億円の売上を見込んでいる。

測定コーナーに入ると詳しいナビゲーションが表示されるので、あとはこれに従っていけばよい。モニターの解像度は、画面上に表示されるスケールにクレジットカードをかざし、その大きさと一致する目盛りを入力することで判断される。クレジットカードのサイズが一定であることから、この方法を思いついたという。腕の長さで測定位置を計れるようにしているあたりも、使い勝手が考慮されていると言える(身長に対する平均的な腕の長さを想定しているため、個人差はあるだろうが)
測定終了後、読書などの近距離用/パソコン作業などの中距離用/スポーツや運転などの遠距離用という3種類から用途を選択する。すると、それぞれ用途に応じた度数のメガネをかけた際の見え方がシミュレーションされる(左)。“試着”機能では、JavaとFlashを利用しているという。自分の顔写真がなくても、あらかじめウェブ上に用意されたモデルの顔で試しせる(右)

(2002/3/14)

[Reported by nagasawa@impress.co.jp]


INTERNET Watchホームページ

ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp