【実験】

NTT東日本、WIDEプロジェクトなどとIPv6の共同実験を実施

■URL
http://www.ntt-east.co.jp/release/0203/020318.html

 東日本電信電話株式会社(NTT東日本)は18日、WIDEプロジェクトなどとIPv6の共同実験を19日より開始すると発表した。上記2団体のほか、大学や企業など計15組織が参加し、アプリケーションや機器の相互接続性などの検証を行なう。期間は8月30日まで。

 NTT東日本は、実験用のネットワークを提供し、構築・運用管理を担当する。神奈川エリアでは、各企業と地域IP網、WIDEプロジェクトへの接続点として「慶應義塾大学新川崎キャンパス」、「慶應義塾大学矢上キャンパス」を、一方の東京エリアでは、iDCと各企業、WIDEプロジェクトへの接続点として「大手町」、NSPIXP6との接続点として「王子」、地域IP網との接続点として「品川」をそれぞれIPv6ネイティブで結ぶ。神奈川と東京の2つのエリアはWIDEプロジェクトのバックボーンに接続する事により通信が可能となる。各実験参加者は、NTT東日本が提供する「フレッツ・オフィス」や「メトロイーサ」等のサービスにより、IPv6実験ネットワークに接続する形となる。

 WIDEプロジェクトは、回線の提供と多地点会議における検証を行なう。WIDEの回線には、NTT東日本の東京と神奈川エリアのほか、東京大学や慶應義塾大学藤沢キャンパスなどが接続される。多地点会議における検証の内容としては、IPアドレスが固定であることを利用した参加者の特定、QoS、マルチキャスト技術などが挙げられる。

 参加企業には、松下電器、日立製作所、NEC、ヤマハ、などが含まれている。松下電器は、ホームゲートウェイへの映像ストリーミング配信装置の提供を行ない、クライアントのスペックに併せて、自動的にコンテンツの帯域を調整する技術などの開発を進めているという。また、実験協力企業として参加するマイクロソフトは、ボイスチャットやビデオチャットを実現するためのソフトウェア提供の支援を行なうとしている。

 実験の目的についてNTT東日本では、「利用者にとって利便性の高い、高度なネットワークサービスを実現する上でIPv6の導入が必要である」としている。

(2002/3/18)

[Reported by adachi@impress.co.jp]


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