【事業展開】

ブロードバンド対応エンジニア育成を行なう「Broad Band Academy」

■URL
http://www.bb-academy.com/

BBアカデミーの教室内。現場で使われているネットワーク機器を取り入れた事業を行なう
 ブロードバンドネットワークに対応したエンジニア育成を行なう専門学校が、この5月に誕生する。最短2ヶ月の短期で即戦力となる“ブロードバンドエンジニア”の輩出を目指す。

 この学校はドリームラーニングテクノロジー株式会社が運営する「Broad Band Academy」(以下BBアカデミー)で、5月7日に東京都渋谷区にて開校する。同社の母体はシステムインテグレーションを主体とした事業を行なうドリームエリア株式会社で、現場でネットワーク技術者の人材不足を実感している立場から、“技術者不足はブロードバンド時代に深刻な影響をもたらす可能性が高く、技術者の養成・確保は業界の急務の1つ”という認識を持つ。そこで、今後IT業界への転就職を目指す未経験者から、スキルアップを図りたい経験者までを対象に、即戦力となるコースを展開し、就職までをサポートする学校を開設する運びとなった。特に通常のPC・IT教育の学校では別々のコースとして教えている要素を、“ネットワークエンジニアにはこれだけの知識やスキルが必要”という観点から取りまとめ、独自のコース内容で提供する点が特徴で、「現場で即戦力となるネットワークエンジニアの養成が目的のため、従来の資格取得を主眼としたカリキュラム構成にはこだわらず、実務に近い経験を積める環境とプログラムを提供する」(ドリームラーニングテクノロジー・下垣収社長)という。

 またそれぞれのコースに対し、IT関連企業がスポンサーを務める「コーススポンサー制度」を取り入れている点もユニークだ。受講期間中にスポンサー企業の見学や業務体験といった交流の時間を設けて、生徒に企業が求める人材像を理解してもらうほか、卒業前にスポンサー企業との面接の機会も作り、学んだ技術を生かせるチャンスを積極的に提供するという。また人材会社とも提携し、積極的なキャリアサポートを行なう構えだ。

下垣社長
 開校時の提供予定コースは、ネットワークエンジニア養成の標準コースとなる「ブロードバンドネットワーキングスタンダード」(昼間部・2ヶ月、夜間部・3ヶ月)、動画配信エンジニア養成の「ストリーミングエンジニアリング」(夜間部・3ヶ月)。追ってモバイルWebのシステムインテグレーションを、CGIプログラミングからネットワーク知識までを含めて学ぶ「モバイルエンジニアリング」(夜間部・3ヶ月)、音声のIP統合ネットワークに対応するための技術を学ぶ「VoIPエンジニアリング」(夜間部。1.5ヶ月)も追加していく。授業は実機を備えた実習室で、現役エンジニアが講師となって展開し、Telnetを利用したリモートアクセスといった宿題的な課題も実施する予定だ。また企業向けにコースの一部をアレンジしての提供も行なっていく。受講料は1コース50万円~。

 下垣社長は「IT業界未経験者でも、『ブロードバンドネットワーキングスタンダード』の終了後は、データセンターやISPなどのエンジニアチームの一員として活躍できるスキルを身に付けられる」と述べている。なおBBアカデミーは通学制だが、「務めながらでも通いやすいように」(下垣氏)、通常の夜間コースより遅めの19時半を開始時間にしているという。インターネットの初歩的な知識が足りない生徒には、初心者向けの「ブロードバンドネットワーキングファンデーション」コースを付設し、知識を補う予定だ。

 同社はBBアカデミー事業で、初年度に約2億円の売上げを目標とし、将来的には月々100人前後のネットワークエンジニアの輩出を目指す。

(2002/3/22)

[Reported by aoki-m@impress.co.jp]


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