【通信】

NTT東西、コロケーション手続きについての規約変更を申請
~「リソース不足局舎について、事業者あたりの上限を設置」など~

■URL
http://www.ntt-east.co.jp/release/0203/020325a.html
http://www.ntt-west.co.jp/news/0203/020325a.html

NTT東日本相互接続推進部
星野氏

 NTT東日本およびNTT西日本(以下、NTT東西)の両社は25日、「コロケーション手続き等に関する接続約款」を一部追加・変更する為の認可申請を、総務大臣に行なったと発表した。

 今回追加変更される規約は、「リソース配分に係る上限方式の導入」「情報開示の充実」の二点となる。「リソース配分に係る上限方式の導入」は、コロケーションスペースが一定水準以下になった局舎のリソースについて、一事業者毎にリソースの上限を設定するというもの。

 具体的には、MDF(主配線盤)端子数が5,000回線、ラックが18架、電力が72kVAのいずれかの数値を下回った局舎に適用される。設定される上限値は、一事業者あたり、MDF端子数が1,000回線、ラックが2架、電力が8kVAとなる。

 なお、このリソースの上限については、リソース不足が懸念されるMDF端子数が5,000回線未満の局舎を対象としているが、現在のところ、このような局舎の正確な数については未明だが、余り多くはないという。

 その理由について、NTT東日本の相互接続推進部 星野氏は「昨年の暮れに問題となったコロケーション不足の問題は、無料で予約できる期間を1年から半年へ短縮することと、一部事業者に返還して貰うことによりほぼ解消した。昨年暮れにリソースの開放待ちしていた事業者に対しては、既にリソース配分待ちの9割については配分済だ。また、今後も配分待ちが無くなるように、自社のリソースの最適化と事業者へ返還交渉を継続して行なっていく」と語っている。

 また、「情報開示の充実」については、現在NTT東西が他事業者向けに公開している「コロケーション・スペース及びMDF端子数に係る空き情報」において、新たに電力に係る提供可能容量等に関する情報を追加し、更に更新期間を、現在の四半期に一回から1ヶ月毎に変更するというもの。これらの情報提供は、他事業者からの要望により実現するものだという。

 電力系の情報開示と更新期間の短縮が必要な理由について、星野氏は「事業者がサービスを行なう際に、電力の供給が必要となる。また、コロケーションスペースに設備工事をする為には、1ヶ月程度時間が必要だ。これらを考えると、電力に関する情報の提供と、1ヶ月程度での情報の更新が必要だと考えた」と語った。しかし、1ヶ月より更に短い期間での更新については、NTT東西側の負担が大きくなる為、現在のところ考えてはいないという。

 このコロケーション問題解決へのNTTの見解として、星野氏は「NTTでは、現在までで2,000万回線分のリソースを他事業者に提供している。しかし、2,000万回線の内のほとんどが未着工だ。期間の短縮によって、6月下旬には予約期間が終了する。その後は、有料でのスペース保持が必要となるため、6月下旬以降リソースが流動する可能性がある」と語った。

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(2002/3/25)

[Reported by otsu-j@impress.co.jp]


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