【合併】

新会社を主導するのはMicrosoftの創業者のPaul Allen氏

ホームエンターテインメントの米DigeoとMoxiが合併

■URL
http://www.moxi.com/articles/press_Merge.htm
http://www.paulallen.com/press/releases/releaseLink.asp?recNo=1379

 米Digeoと米Moxi Digitalは29日、両社が合併することで最終的に合意したことを発表した。新会社の名称は「Digeo」となり、ベンチャーキャピタル「Vulcan」からの投資をもとにCATV、衛星テレビ事業者に向けた双方向メディアプラットホームを提供していく。なお、投資を行なうVulcanは、Microsoftの創業者の一人であるPaul Allen氏による企業。また、Moxiは「WebTV」の創業者であるSteve Perlman氏が2000年に設立した企業である。

 新会社の役員会議長はPaul Allen氏が務め、元DigeoのCEO、Jim Billmaier氏が新会社のCEOを務める。元MoxiのCEO、Rita Brogley氏はビジネス開発マーケティング担当上級副社長に就任、Moxiのエンジニアリング担当副社長Toby Farrand氏は新会社のCTOに就任する。Moxiの創業者であるSteve Perlman氏の去就については明らかにされていない。

 この合併についてDigeoのCEOであるJim Billmaier氏は「DigeoとMoxiは非常に似たビジョンを実現するために異なる道を歩んできた。2社の統合は迅速に行なわれる。我々の努力は増幅され、より優れたメディアセンタープラットホームを速やかに市場に送り届けるだろう」と合併の意義を強調した。

 Moxiは、Paul Allen氏やAOL Time Warnerの支援の元に機能の充実したホームエンターテイメントセンターを発表し世間の注目を集めたが、最近資金繰りに行き詰まり、その動向に注目が集まっていた。

 一方DigeoはMotorolaと共に新しいSTBを設計し、北米第4位のケーブルTV会社Charter Communicationsへの売り込みに成功した。このSTBは2002年に配備が始まる予定である。DigeoはすでにCharterで双方向テレビサービスを約56万世帯で運営しており、北米におけるもっとも大きな双方向テレビサービスとなっている実績を持つ。

 新会社役員会議長を務めるPaul Allen氏はMicrosoftの創業者の一人としても知られているが、MicrosoftはかつてWebTVを買収、現在はUltimate TVを開発し、双方向テレビ、CATV事業者向けのSTB市場を狙っているため、Paul Allen氏のグループとMicrosoftの間で競争が激化することが予想される。

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(2002/3/31)

[Reported by taiga@scientist.com]

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