【調査結果】

“無料音楽”の急増により世界の音楽商品売上が5%減~IFPI調査

■URL
http://www.ifpi.org/site-content/press/20020415.html

 国際レコード産業連盟(IFPI)は16日、世界における2001年の音楽商品の売上高が前年に比べて5%減少、数量で6.5%減少したとの調査報告を発表した。IFPIでは、音楽商品への需要は以前よりも高まっているものの、売上が大幅に落ち込んだのは「インターネットや大量のデジタルコピーによって無料で利用できる音楽が増えたため」と分析。ちなみに、2000年には売上高が前年比1.3%減、数量が同1.3%減で、音楽市場の縮小が加速していることがわかる。

 2001年の世界における音楽商品の売上高は337億ドル。このうち、アルバムの売上高は前年比5%減にとどまったものの、シングルの売上高が同16%減、カセットの売上高が同10%減と大幅に落ち込んだ。世界的な市場低迷の中で、フランスが前年比10%増、英国が同5%増と好調だった。これとは対照的に、世界のトップ5市場のうち、米国、日本およびドイツでは、無料音楽や海賊版の急増によって音楽商品の売上高が著しく落ち込んでいる。CD売上高の減少率は、米国で4.5%、日本で9.4%、ドイツで9.2%。このほか、カナダで9.6%、イタリアで8.6%、オーストリアで9.8%、デンマークで14.8%減少した。特に2001年第4四半期には、世界規模の景気低迷により多数の市場でコピーが増加したことが市場を悪化させたと、IFPIは見ている。

 なお、世界のトップ市場における調査によると、米国とドイツでは大量のコピーとインターネットでの海賊行為がCDの売上を直撃。フランスやイタリア、イギリス、スペイン、オーストラリアなど、多くの主要市場においては自国内アーチストの売上が堅調で、売上に占める国内アーチストの平均シェアは前年に比べて1%上昇した。

 一方、ドイツでは、1万人のユーザーのうち18%が、音楽をCD-Rに違法コピーしたと回答。米国では、音楽をダウンロードしたユーザーの70%がCD-Rに書き込んだと答え、1カ月に20曲以上ダウンロードしたユーザーの35%が音楽の購入を減らしたと答えている。

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(2002/4/16)

[Reported by hiro@nakajima-gumi.net]

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