【通信事業】

中部電力もFTTH事業に参入
ISPを含めたサービスを今秋にも名古屋市内で開始

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 中部電力は23日、FTTH事業に参入すると発表した。夏ごろまでに総務省に対して第一種電気通信事業の認可申請を行ない、今秋をめどに名古屋市内でサービスを開始する。

 アクセス回線部分は最大100Mbpsのベストエフォートで、ISPまで含めたサービスをエンドユーザーに対して提供する。まず、中区などの一部地域を除いて2002年度下半期中にサービスを開始し、2003年度上半期中に名古屋市内全域に拡大する予定だ。具体的なサービスメニューや料金については今後決定する。

 カンパニー制をとることで通信事業と電気事業は分離するが、ISPだけでなく、将来的に提供を検討しているIP電話やコンテンツ配信などの付加サービスも含めて中部電力本体で手がけることになる。ネットワーク設備自体は他のISPとも相互接続可能なよう配慮し、光アクセス回線の卸売りも視野に入れてはいるが、当初は自社ブランドISPのみの展開となるという。一般のユーザーが対象ということで、中部電力ブランドで一元的に提供するのが適当と判断した。5年間で約10万世帯の加入を目指す。

 なお、同社では2000年10月から1年間にわたって光ネットワークを活用した事業の可能性について検討しており、名古屋市内のモニター約1,000軒の参加を得て、FTTHや2.4GHz帯の無線LAN、電力線通信などの方式について実証実験が行なわれた。電力線通信については周波数の開放がまだ総務省で検討中であるため見送られ、無線LANについても通信速度などの面からしばらく動向を見守ることにしたという。

(2002/4/23)

[Reported by nagasawa@impress.co.jp]

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