【規格】

携帯機器向けの「Mobile SVG」も公開

W3C、Web用グラフィックス仕様「SVG 1.1」を勧告候補として公開

■URL
http://www.w3.org/2002/04/svg11-pressrelease.html.ja
http://www.w3.org/TR/2002/CR-SVG11-20020430/
http://www.w3.org/TR/2002/CR-SVGMobile-20020430/

 W3Cは4月30日、ベクター方式のWeb用グラフィックス仕様の新版「Scalable Vector Graphics (SVG) 1.1」、および携帯機器向けの仕様「Mobile SVG Profiles」を勧告候補として公開した。SVGは、XMLベースの2次元ベクターグラフィックス記述言語。SVG 1.1は、SVGの機能をモジュールに分割する仕様で、一方のMobile SVGは、それらのモジュールを携帯機器向けに最適化して再統合する仕様だ。

 SVG 1.1では、グラフィックス機能は前版のSVG 1.0と全く同じだが、言語の定義方法を変更した。SVG 1.0では単一の文書型定義(DTD)を用いていたが、SVG 1.1ではDTDをより小さく柔軟なモジュールに分割することで、さまざまな目的に合わせて組み合わせられるようにした。

 W3Cでは、SVG 1.1のモジュールを2つのプロファイルを定義するために利用している。1つは、第3世代(3G)携帯電話仕様の一部として採用された「SVG Tiny」で、もう1つは携帯情報端末向けの「SVG Basic」だ。SVG Tinyにより、携帯電話でカラフルな動画によるマルチメディアメッセージの送受信が可能となる。また、SVG Basicでは、無線接続による携帯情報端末でインタラクティブな画像情報を利用することが可能となる。

 モジュール化したSVG 1.1と、他のモジュール群を組み合わせ、さらに統合されたソリューションを開発することもできる。W3Cは同日、統合された「XHTML」「MathML」およびSVG仕様の最初のワーキングドラフトを、モジュールの組み合わせの例として公開している。この仕様は、見出しやリスト、表を含んだテキストや数式、 インタラクティブなグラフや図表などを含む、科学的、技術的なコミュニケーションにおいて、優れた基盤を提供するものだ。

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(2002/5/1)

[Reported by hiro@nakajima-gumi.net]

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