【ブロードバンド】

藤和不動産、集合住宅の各戸にグローバルIPアドレスを付与するサービス開始
~ISDNと重畳できる最大15MbpsのVDSL技術を利用

■URL
http://www.withe.ne.jp/
http://www.towa-fudosan.co.jp/

「With e Net」のサイト

 藤和不動産株式会社とNTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTTコム)が共同で運営するマンション向けISP「With e Net」では、集合住宅の各戸にグローバルIPアドレスを付与するサービスを開始する。料金は、月額3,900円(モデムレンタル料600円別)となっている。

 このサービスは、集合住宅までのインフラにNTTコムが提供する光ファイバー専用線を利用し、その後は最大15MbpsのVDSL技術を利用して各戸までを繋ぐ。このVDSLは、NTTコムが独自に開発した規格となっており、アナログ回線やISDN回線と重畳して利用することができる。現状では最大15Mbpsだが、将来的には増速も検討しているという。また、このサービスに必要な「各棟までの光ファイバー専用線」、「建物共用部施設」、「各戸内に設置するモデム」までを「With e Net」がまとめて提供する。

 通常、集合住宅向けサービスでは、建物1棟に対してグローバルIPが1つ割り当てられ、棟内の各戸ではプライベートIPでの接続が主流となっている。しかし、このサービスでは、棟内のネットワークにLANではなくVDSLを利用しているため、動的ながら各戸にグローバルIPアドレスが提供される。これによって、プライベートIPアドレスでは利用できないネットワークゲームやVoIPなどのサービスを受けることも可能だという。

 藤和不動産では、「現在、新築マンションに関してはLANを利用したサービスを提供しているが、既に分譲済みのマンションに関しては、今から棟内LANを構築しようとすると、莫大な費用が必要となる。このサービスは、棟内LAN構築を必要とせず、1棟につき24戸以上の加入があれば利用できるので、ブロードバンド化を考えている既存マンションのユーザーに向けて提案していきたい」としている。

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(2002/5/1)

[Reported by otsu-j@impress.co.jp]

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