【調査結果】

ブロードバンド化に伴い、情報流通量は3年で15倍の610万テラバイトに
~情報通信総合研究所調査

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情報通信総合研究所による
国内情報通信量の推移

情報通信総合研究所による
国内情報蓄積量の推移

 NTT系のシンクタンクである株式会社情報通信総合研究所は、日本国内の通信ネットワーク上を流れる情報流通量および蓄積量についての推計結果を発表した。

 この調査によると、国内の情報通信量は2000年度の約42万テラバイトから、2003年度には約15倍の約610万テラバイトに増加すると推計している。また、2003年度には情報通信量の約82%がブロードバンド回線によるものになるとも推計している。なお、610万テラバイトとは、ストリーミング(1.5Mbps)視聴の約35万年分(31億時間)に相当するという。

 また、この調査では、国内情報通信量をインターネットなどオープンなネットワークであるパブリック・ネットワーク系(以下、パブリック系)と、企業内ネットワークなどクローズドなネットワークであるプライベート・ネットワーク系(以下、プライベート系)に分類して、それぞれに関して推計を行なっている。

 パブリック系では、ブロードバンドインフラの普及により、2000年度以降急激に情報通信量が増加すると推計している。具体的には1998年度から2000年度にかけて1.7倍に増加し、2000年度から2003年度にかけては20.4倍と急激に増加すると予測される。また、プライベート系も同様に増加し、1998年度から2000年度にかけて4.5倍に増加し、2000年度から2003年度にかけては4.2倍へと伸びると推計されている。

 情報の蓄積量は、1997年度末の約6,000テラバイトから、2000年度末時点で約1.7万テラバイトと約2.8倍に増加している。蓄積量の内、プライベート系におけるものは、大部分が企業のサーバーに蓄積されたものだ。

 これに対してパブリック系に蓄積されたデータを分類すると、「文書・データ」が急速に情報量を増やしており、2000年度末には「画像(静止画)」を抜き、構成率でトップとなっている。また、動画に関しては、まだ蓄積量自体は少量だが伸び率が高く、今後比重を上げていくと推計している。なお、2000年度末における「文書・データ」の情報量は、新聞に換算して約5,000年分に相当するという。

(2002/5/2)

[Reported by otsu-j@impress.co.jp]

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