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http://www.nielsen-netratings.com/
米調査会社のNielsen//NetRatingsは9日、全世界のインターネット利用世帯のうち75%がEメールを使用しており、“最も利用されているインターネットアプリケーションとなっている”との調査結果を発表した。
調査では、主要各国のインターネット利用者がどのようなアプリケーションを利用しているのか調査した。対象となったのはEメール、チャットルーム、インスタントメッセージング、オーディオビジュアルコンテンツの視聴、インターネットラジオの聴取だ。
その結果オーストラリア、米国、オランダの3カ国でEメールの利用率が90%に達しその他の国でも75%を下回ることはなかった。この理由について、Nielsen//NetRatingsのChief of measurement scienceであるRichard Goosey氏は「Eメールに人気がある理由は二つある。それは非常に大きな距離を超えて通信をするための安価な方法であることと、他のアプリケーションのように高速接続を必要としないことにある。このレポートにあるほとんどの国では56Kモデムや、もっと遅いモデムがインターネット接続の最も普及しているツールだ」とコメントした。
調査では、各国のインターネット利用アプリケーションの違いも浮き彫りにした。例えばチャットルームの利用ではブラジルが45%、スペインが38%と非常に多く、他の国々は20%前後にとどまった。インスタントメッセージングに関してもスペインが43%、ブラジルが42%と他を大きく引き離している。オーディオビジュアルコンテンツを見たことがある割合では、オーストラリアと英国がそれぞれ40%と41%で他の国々よりも多かった。また、インターネットラジオを聞いたことがある人は香港で38%、ブラジルで40%だったが、他は20%前後にとどまった。
このようにインターネットが普及している国の中でも、インターネットの利用方法としてEメールに極端に偏っている国と、Eメールだけではなく他のアプリケーションも積極的に利用している国とにはっきりと分かれており、今後のインターネットの発展の仕方の違いが注目される。
(2002/5/10)
[Reported by taiga@scientist.com]