Sharman Networksは22日、ファイル交換ソフトの新版「KaZaA Media Desktop version1.7」を発表した。今回の新バージョンでは新たなP2Pネットワーク「Altnet」との統合を果たし、企業からの「公式コンテンツ」がネットワークに流れることになる。
バージョン1.7からアクセスできるAltnetネットワークの検索結果は、通常のKaZaAの検索結果と統合して表示される。Altnetのコンテンツとしては、企業が提供するデモバージョンのソフトウェアやビデオ、音楽、その他のプロモーション用コンテンツや著作権保護ソフトによって暗号化されている有料コンテンツも含まれる予定だ。これらのコンテンツはKaZaAの検索結果に表示されるものの「簡単に見分けられる」ことになっている。Altnetのコンテンツは、すでに5月20日以来ネットワークに流通しているが、大量のコンテンツが表示されるようになるには今後数週間かかるとKaZaAでは予測している。
バージョン1.7ではそのほかの機能も向上している。例えば検索を行なう際にこれまで以上に多くのピア(クライアント)に向けてクエリーを発するため、これまでのほぼ倍の数の検索結果を得ることができるという。さらにMedia Playerが対応しているフォーマットが増え、新たにWindows Media Video、Windows Media Audioフォーマットに対応した。また、音楽を再生するときにサイケデリックなアニメーションが表示されるようにもなった。
Sharman Networksではバージョン1.7の発表とともに、今後数カ月以内に発表を予定している「Altnet Resource Network」の発表も行なった。ユーザーのCPUパワーや帯域幅、ストレージを共有し企業に提供するこの新しいネットワークは、現ユーザーを対象にすることなく、新しいソフトウェアのダウンロードと同意を必要とする完全な「オプトイン」で行なわれるとしている。現在SharmanはAltnetと共同してその準備をしており、今年第3四半期には発表できる予定だという。
◎関連記事
■“KaZaAに寄生するP2Pネットワーク”ことAltnetが今週試験を開始
(2002/5/23)
[Reported by taiga@scientist.com]