【業界動向】

Yahoo!Japan、一部ユーザーにID変更依頼を通知
Yahoo!全体のユーザーDB統合が目的、日本では数万件が対象に

■URL
http://help.yahoo.co.jp/help/jp/idmerge/ (Yahoo! JAPAN ID変更ヘルプ)

ID変更を求めるアラート
 Yahoo! JAPANが、一部ユーザーを対象に、Yahoo!の登録ユーザーIDである「Yahoo! JAPAN ID」の変更依頼を通知していることが明らかになった。世界的なユーザーデータベース再構築の一環として進めているという。

 編集部が読者などから得た情報をまとめると、5月21日前後からYahoo! JAPANユーザーの一部に「Yahoo! JAPAN ID変更のお願い」というタイトルのメールが送信された。メールでは“将来のサービス向上を目的としたユーザーのデータベース再構築のため、一部ユーザーのIDを変更していただくことが必要となった”という理由で、6月21日までに新IDへ変更するように促す内容がまとめられていた。また21日以降、該当ユーザーはYahoo!の各サービスでログインする際にも、同内容のアラートが表示されるようになったという。
 ID変更依頼メールが送信されたユーザーのIDには、特に共通した要素はなく、なかにはYahoo!オークションやYahoo!BBのユーザーなど、Yahoo!を日常的に利用しているユーザーも含まれていた。期日までにユーザーが新IDへ変更しなかった場合、Yahoo! JAPANが決定する新IDに自動的に変更されるという。

 ヤフー株式会社に問い合わせたところ、Yahoo!は現在世界25カ国・地域で展開しているが、各国のユーザーデータベースを統合することで一つにまとまったグローバルコミュニティを形成し、将来的に世界のユーザー同士が交流できるサービスを展開する計画があるという。そのため半年ほど前から段階的にユーザーIDの整理・統合を進めており、例えば「internet_watch@yahoo.co.jp」と「internet_watch@yahoo.com」「internet_watch@yahoo.de」というIDがあった場合、利用頻度の少ないIDを使っているユーザーに対してID変更を依頼するといった作業を進めていた。
 今回はこの作業の最終的な段階で、メッセンジャーやゲーム、チャットなどを利用しているユーザー、いわば利用頻度の高いユーザーがID統合の都合上で対象となってしまうため、これまで実施していなかった。しかし、データベース統合にはどうしても必要な作業として、最終的に通知に踏み切ったという。なおID統合作業では、Yahoo!サービスの利用頻度・利用期間、また技術的な要素をもとに審査し、ユーザーへの影響が最も少ない方法を選んでいるが、具体的な審査基準は公表できないとしている。

 「Yahoo! JAPAN ID」は4月時点で約1,400万件が発行されているが、今回はこのうち数万件が対象になるという。新IDに変更した場合、オークションの評価やゲームのレーティングなどは自動的に新IDに移行されるほか、Yahoo!メールは従来のアドレスが変更後も利用可能だ。また同じ人物が日本と他国のYahoo!で同じIDを使っていて変更依頼が来た場合、希望の国のIDを残せるかについては、データベース上では同一人物かどうかが判断できないため、Yahoo!から依頼があったIDの変更が必要になるとのこと。なお6月21日の期日後に割り振られるのは英文字+数字のIDとなる予定だ。Yahoo! JAPANでは「変更をお願いしているユーザーには申し訳ないが、ユーザーの希望IDに変更できるよう、早めの手続きをお願いしたい」としている。

(2002/5/23)

[Reported by aoki-m@impress.co.jp]

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