【サービス】

NTT東日本、フレッツ加入者向け無線アクセス
「Mフレッツ」を6月より試験提供

■URL
http://www.ntt-east.co.jp/flets/mflets/index.html
http://www.ntt-east.co.jp/release/0205/020529.html (発表資料)
http://www.ntt-east.co.jp/release/0205/020529_5.html (Mフレッツ対応予定ISP)

 NTT東日本は29日、フレッツ加入者向けの無線LANによるアクセスサービス「Mフレッツ」を正式発表した。6月6日から東京都と北海道で試験提供を開始し、6カ月程度の試験期間を経て、年内の本格サービス開始を目指す。

 Mフレッツで提供されるメニューは、「Mフレッツメイト」と「Mフレッツホスト」の2つ。Mフレッツメイトは、フレッツ・ADSL/フレッツ・ISDN/Bフレッツいずれかの加入者であれば、初期費用2,000円、月額料金200円で外出先のホットスポットでアクセスできるようになるオプションサービス。5月30日よりモニターユーザー3,000人を募集する。

 Mフレッツホストは、フレッツ・ADSLまたはBフレッツの加入者が自宅やオフィス、店舗などにホットスポットを開設できるサービス。フレッツ回線に接続した無線アクセスポイントを、Mフレッツメイトに対して開放するかたちとなる。初期費用2,000円、月額料金700円となっており、アクセスポイントの調達や設定などはホストが自ら担当。店が混雑する時間帯は開放しないなど、運用方針もホスト側で決定できる。

 Mフレッツホストには、開設したスポットをMフレッツメイトに広く開放するか、特定のユーザーだけに限定するかをホスト側で自由に設定できるグループ認証機能も用意する。例えば、スポットからの利用を社員に限定したり、ホテルでは宿泊者に限定するといった使い方を想定しているという。グループ認証は地域IP網上の認証サーバーで行なわれ、ウェブブラウザーからアクセス可能な設定ツールも提供される。ホストの管理者が、ユーザーの登録や削除を随時設定できる。

 NTT東日本では、Mフレッツホストについて100~200カ所の契約を見込んでおり、試験期間中はNTT東日本が自前でスポットを開設する考えはないという。他社のホットスポットサービスでは通信事業者が主体となってスポットを設置・運営する方法がとられているが、NTT東日本では、自社設置では公衆電話などと同様に需要の多い場所に限定されると判断。フレッツのカバーエリアであればどこでも、ユーザー主導でスポットを開設できる方法を採用したという。ただし、試験提供を通じて自社設置の可能性を含めて検討はしていく方針だ。

 Mフレッツではセキュリティ対策として、クライアントパソコンのUSB端子に接続する認証キーをMフレッツメイトに配布するほか、IEEE 802.1x規格も採用する。このため、Mフレッツホストを契約するには同仕様を実装したアクセスポイントが必要だ。一方、クライアント側については、IEEE 802.1xを実装した専用の接続ソフトを用意した。同規格はWindows XPにもすでに実装されているが、Mフレッツでは専用ソフトの実装を使用するため、Windows 2000/Meなどでも利用可能だ。ただし、Macintosh用の接続ソフトについては、今のところ提供の予定はないという。

 なお、Mフレッツでインターネット接続するには、契約しているISP側がMフレッツに対応している必要がある。28日時点で、@nifty、ASAHIネット、IIJ4Uなど25社が対応を表明している。

Mフレッツホストで必要になるIEEE 802.1x対応の無線アクセスポイント(右奥)。これはCiscoSystems製 Mフレッツメイトの契約者に配布されるUSB認証キー。PKIのデジタル証明書が格納されている Mフレッツ専用の接続ツール。ここでMフレッツの認証と接続を完了した後、従来のフレッツ接続ツールでISPの選択し、インターネットに接続する

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(2002/5/29)

[Reported by nagasawa@impress.co.jp]

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