【業界動向】

コンテンツセキュリティの英Clearswift社が日本市場参入

■URL
http://www.clearswift.com/
http://www.mimesweeper.com/

Clearswift社のDon Taylor氏
 英Clearswift社が日本法人「クリアスウィフト株式会社」を設立し、コンテンツセキュリティビジネスで本格参入することを表明した。

 Clearswiftは企業向けのコンテンツセキュリティソリューション事業を展開している企業。コンテンツセキュリティソリューションとは、不適切なイメージやテキストの回覧、データの喪失・改ざん、機密情報の漏洩、ウィルスなど、企業に損害を与える可能性を持つ電子コミュニケーション上の行為や過失から、企業活動を保護するためのものとなる。Webや電子メール、イントラネットなど、さまざまなタイプのコンテンツに対してセキュリティポリシーを設定・適用することで、セキュリティ強化とリスク低減が図れるという。
 また同社は2002年3月にBaltimore Technologiesから、一般企業向けのセキュリティ製品群「MIMEsweeper」などを持つContent Technologies部門を買収。現在は「MIMEsweeper」と、Clearswiftが以前から展開していた大企業向けのソリューション「ENTERPRISEsuite」の2つを柱とした事業展開を行なっている。また現在、電子メールフィルタリングの世界シェアの3割は同社が占めているという。

 日本市場向けには、「MIMEsweeper」の中核製品「MAILsweeper」の販売から業務を開始し、追って製品を追加していく予定だ。Baltimore時代に「MIMEsweeper」の販売実績を持つフォーバルクリエイティブなどの代理店を通じた販売を展開する。また「ENTERPRISEsuite」に関しては、英社では直販体制で行なっていたため、日本市場に適した販売体制を検討する方向という。

 英ClearswiftのCEOであるDon Taylor氏は、「英国ではコンテンツセキュリティ市場はスタートアップ期から成長期に入ったといえる。日本ではまだあまり伸びてはいないが、一度火がついたら爆発的に増えるのが日本市場の特徴でもあり、それはそう遠くはないのではないか」と述べた。また同社製品を導入した例として、世界的に知られる保険会社で、従業員が保険の支払い規定などをまとめたマニュアルを電子メールで他社宛てに送信しようとしたことがあったが、Clearswiftの製品によって送信される前に事態が発覚し、損失を防げたという例を挙げていた。

(2002/5/30)

[Reported by aoki-m@impress.co.jp]

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