【サービス】

「高所得者だけでなく低所得者向けのコンテンツが必要」と米NPO

■URL
http://www.contentbank.org/
http://www.markle.org/index.stm
http://www.childrenspartnership.org/

 「米国で低所得者層と高所得者層の間にインターネットコンテンツ分野でもデジタルデバイドが起こっている」としてNPOのThe Children's PartnershipとThe Markle Foundationが、低所得者層向けのコンテンツ作成支援サイト「Contentbank.org」を共同で開設した。

 The Children's Partnershipが発表した最新調査では、現在米国に住む約5,000万人の人々の状況と、現在すでにあるWebコンテンツの内容がかけ離れているために恩恵を受けられる状態にないこと明らかにしている。この5,000万人のうち、より深刻な低所得者層は増え続けており、ここ4年間で年間所得が2万5,000ドル以下の米国人は780万人から1,670万人へとほぼ倍増している。さらに多くの人々が読み書きに困難を覚え、英語を話せない人も増加する傾向にあり、こうした人々に向けたコンテンツが早急に必要とされている。

 Contentbank.orgでは、そのような問題に対処し、低所得者層や社会から切り離されている人々に必要なコンテンツを作成する方法をアドバイスするサイトとなることを目指している。このサイトでは低所得者、読み書きに困難を覚える人々、英語を話せない人々に向けたコンテンツを作成するよう人々に促し、低所得者層向けにテクノロジー教育を行なっているコミュニティーの指導者に役立つ情報を提供する。特に医療、教育、住宅、就職に関するローカルなコンテンツの作成を促していきたい考えだ。また、スペイン語への翻訳ソフトの導入、掲示板を通して一般のボランティアが貢献できるようにする仕組みも整えていく予定だ。

 Contentbank.orgを支援しているThe Markle Foundation代表Zoe Baird氏は「すべての米国人が我々のネットワーク経済とネットワーク社会の恩恵を受けるチャンスを得るべきだ」とコメントしている。

(2002/6/5)

[Reported by taiga@scientist.com]

ほかの記事はこちらから

INTERNET Watch編集部internet-watch-info@impress.co.jp
Copyright (c) 2002 impress corporation All rights reserved.