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http://www.instat.com/press.asp?ID=232&sku=IN020022MB
米In-Stat/MDRは5日、ケーブルやADSLなどを使ったブロードバンドの普及が進むにつれ、ビデオ・オン・デマンド(VOD)サービス市場が拡大するとの調査報告を発表した。2006年には、会員制およびペイパービュー方式のVODサービスを利用するユーザーは1,700万人に達し、市場規模は19億ドルに達すると予測している。
同調査によると、今後、家族向けのVODサービスが拡大して高収益をあげ、現在VODサービスの主流となっているアダルトサイトの収入を上回るという。In-Stat/MDRの主席アナリストを務めるGerry Kaufhold氏は「多数の消費者がブロードバンド接続を導入していることは、VODサービスが好調に拡大する市場であることを表している。アダルトコンテンツのVODサービスは、ケーブルTVやVODの普及に先立つ道となった」と分析、さらに「しかし、CinemaNowやIntertainer、MovieLink、Movies.comが家族向けのVODサービスに取り組んでいる」と指摘した。これらのうち、CinemaNowは北米や台湾、シンガポールで、Intertainerは米国の35都市で、既にVODサービスを提供している。
現在、1カ月に数百万もの映画が無料で利用されているが、大手映画会社がやがてこれらを一掃し、会員制およびペイ・パー・ビュー方式の有料サービスがユーザーを惹きつけると、Kaufhold氏は見ている。2002年の市場規模は4億6,000万ドルで、アダルトコンテンツがその98%を占めているが、2004末には家族向けVODサービスがアダルトコンテンツを利用者数で上回り、2006年には収入で上回ると予測している。
(2002/6/6)
[Reported by 江藤浩幸]