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http://www.opera.com/pressreleases/en/2002/06/20020610.html
ノルウェーのOpera Softwareは10日、XHTML(WAP2/Mobile Profile)とcHTML(iモード)の双方に対応した携帯電話用ブラウザーを発表した。このブラウザーは携帯電話用の標準規格だけでなく、Webで使用されるHTMLもサポートし、すべてを1.3MBのパッケージに収め、携帯電話メーカーが自由にカスタマイズできるようにしている。
Operaは、2001年5月にSymbianを採用した携帯電話のレファレンスデザインのデフォルトブラウザーとして選ばれ、その結果として、Nokia携帯電話2機種のデフォルトWebブラウザーとして採用された実績を持つ。今回の携帯電話向けブラウザーの発表により、Operaではさまざまな携帯電話メーカーに採用を売り込む構えだ。
標準規格と“現実に使える”ブラウザーとのギャップの難しさについてOperaソフトウェアのCTO、Hakon Lie氏は「残念なことにほとんどのWebサイトはHTML規格に準拠しておらず、その代わり“ストリートHTML”(訳注:HTMLの俗語)と我々が呼んでいるものを書く。何百万ものデスクトップユーザーからの何年にも及ぶフィードバックに感謝すべきことに、Operaは組み込みデバイス向けに作成された標準に準拠したページだけでなく、いわゆるストリートHTMLをも表示することができる」とコメントし、長年の経験に裏打ちされた現実に使用できるブラウザーをOperaが提供できることをアピールした。
また、Operaはカスタマイズすることが容易で、他のアプリケーションのコンポーネントとして利用できる。実際Operaのデスクトップバージョンでもメールクライアントはブラウザー窓の中で動作するようになっているが、Nokia携帯電話の中でもメールアプリケーションがOperaのコンポーネントを利用してHTMLメールや添付ファイルを表示できるようになっている。
携帯電話メーカーはこの新ブラウザーを採用することでブラウザーをベースにアプリケーションのGUIを組み立てられるようにするほか、複数の規格が乱立する世界中の携帯電話用コンテンツを最大限生かすことができるようになるだろう。
(2002/6/11)
[Reported by taiga@scientist.com]