■URL
http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/200206/02-026/
ソニーは13日、コンテンツホルダー企業向けのストリーミング配信代行サービス「MediaStage」を7月より提供すると発表した。複数のフォーマット形式によるエンコードからCDNへの配信まで包括的に提供し、ストリーミング配信のための設備やノウハウがなくても、高品位な動画配信が行なえるようにした。
MediaStageは、「リモートエンコーディングサービス」と「デリバリーパートナープログラム」で構成されている。リモートエンコーディングサービスはその名の通り、MediaStageのデータセンター側にあるエンコード機能をインターネットを介して利用できるもの。コンテンツホルダーが用意しなければならないのはMPEG2形式のファイルだけで、あとはインターネット経由でセンター側に転送されてエンコード処理される仕組みだ。フォーマット形式やビットレート、配信先などの指定はウェブブラウザー上の設定画面から行なえる。今のところWindows Media、Real Video、Quick Timeに対応しているほか、8月以降は携帯電話向けの各種フォーマットにも対応する予定だ。
デリバリーパートナープログラムは、ソニーが提携するCDNやISPの配信サーバーにエンコードしたコンテンツを格納する機能。現在、NTTドコモ、KDDI、ケーブル・アンド・ワイヤレスIDC、ドリームトレイン・インターネット、富士通の5社がこのプログラムに参加する予定となっており、パソコン向けだけでなく、携帯電話向けの配信もMediaStageからシームレスに対応できる。
利用料金は、初期費用が3万円で、配信コンテンツが5時間分までの「5Hエントリーパック」が6万円、100時間までの「100Hパック」が90万円などとなっている。これまでコンテンツホルダーにとってインターネット向けのストリーミング配信は、フォーマット乱立によるエンコード作業/コストの増大、配信先ネットワークとの個別折衝など、処理すべき要素が多く複雑だったという。MediaStageではこれらをワンストップで提供することで、コンテンツホルダーの負担を軽減する。一方、CDNにとっても、MediaStageに参加することでストリーミングコンテンツの充実化を図ることができる。
「リモートエンコーディングサービス」の設定画面。コンテンツホルダー側で設定プロファイルを作成できるほか、配信先によって適切なプリセット値も用意されている(左)。エンコード処理の前に色補正やロゴ挿入などのプリプロセスを施すことも可能だ(中)。配信先のCDNは事業者単位だけでなく、さらに細かく地域まで指定できる場合もある |
(2002/6/13)
[Reported by nagasawa@impress.co.jp]