【業界動向】

米eBayとSotheby'sが共同サイトをオープン
~絵画やアンティークを出品

■URL
http://www.sothebys.ebay.com/
http://www.shareholder.com/bid/news/20020617-82887.cfm

 米eBayとオークション老舗のSotheby'sは17日、共同ブランドのオークションサイトをオープンしたと発表した。これは今年1月に両社の発表した提携内容が実現したもので、このオークションサイトにはeBayのトップページからも、Sothebys.comからでもアクセスできる。

 この共同ブランドサイトではSotheby'sが扱ってきた絵画、アンティーク、古書、宝石、その他収集品などが扱われる。品物は世界各地に広がるSotheby'sのディーラーネットワークを通して仕入れたものか、eBayのプレミアディーラーによるもので、いずれの品も権威ある鑑定家とSotheby'sのディーラーアソシエイツの厳格な基準によって品質と真正を保証された上で提供されるという。従ってこのオークションは通常のインターネットオークションとは異なり、伝統的な高級品の「オークション」であるといえる。

 ここ数年にわたってeBayもSotheby'sもインターネットにおける高級オークションサイト設立をめぐって激しい動きを見せていた。Sotheby'sは1999年にAmazon.comと提携し、共同サイトを設立したものの失敗。また同じ時期にeBayは、伝統的なオークションでSotheby'sとライバル関係にあるButterfield&Butterfieldを買収、高級収集品に焦点を絞ったオークションサイトを独自に立ち上げたが、十分な利用者を集められずに苦戦を続けたという経緯がある。

 なお、今回の共同サイトを利用するにはeBayの会員にならなければならず、サイトの運営は、ほとんどの場合eBayの利用規約に基づいて実施される。そのためSotheby'sでは、従来から運営してきたインターネットオークション利用者に向けてeBayの会員になる必要があるとの趣旨のメールを送信しているようだ。

 このことは特に日本国内の利用者にとってメリットになる可能性がある。というのもeBayでは出品者が了承すれば世界のどこにでも商品を出荷できるからだ。Sotheby'sとAmazon.comが以前に設立したオークションサイトでは参加者が世界のわずかな国々に限定され、その中に日本は含まれていなかった。この共同サイトの利用規約にはそのような制限は今のところ見あたらず、Sotheby'sとeBayの共同サイトに出展されてる商品の一部には「International Shipping」と書かれているものも多く、日本の収集家にとっては朗報と言えそうだ。

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(2002/6/18)

[Reported by taiga@scientist.com]

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