【海外動向】

欧州ネット市民団体、ロビー団体「European Digital Rights」を設立

■URL
http://www.edri.org/

 欧州連合(EU)加盟7カ国にわたって存在する10カ所の市民団体が共同で国際団体「European Digital Rights」(EDRI)を設立した。IT時代を迎え、欧州でもネット上の権利を保護する必要が種々の場面で出てきている。EDRIは、複数の国にわたる団体が団結し、EUや欧州委員会に直接ロビー活動をすることで、EU域内での影響力を獲得することを目的とする。

 設立に参画したのは、オランダの「Bits of Freedom」、独の「Chaos ComputerClub」および「Fitug」、デンマークの「Digital Rights」、フィンランドの「EFFi」、英国の「FIPR」および「Privacy International」 、仏の「IRIS」、オーストリアの「Quintessenz」および「VIBE!AT」の10団体。本部は、EUの本部も所在するベルギーのブリュッセルに置かれる。

 今回の国際的な団体の設立に至った背景には、EUが最近ネット規制を強化しつつあることがある。特に2001年9月の米国同時多発テロ以来、プライバシーやネット検閲に関する規制を導入使用とする動きが活発になっており、EUでは、プロバイダーに対してデータや通信の記録を保持する義務を課し、ネット犯罪に備えようとしている。しかし、これは、完全にネット検閲にあたり、市民団体からは反対の声が上がっていた。

(2002/6/20)

[Reported by Gana Hiyoshi]

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