【調査結果】

デジタル音楽が家庭用ネットワークの普及を促進~米調査

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 米Jupiter Media Metrixは19日、「デジタル音楽が家庭用ネットワークの普及を促進する」との調査報告を発表した。短期的には、家庭用ネットワーク市場を牽引するのは、複数のPCでインターネット接続を共有する機能となるが、やがてはデジタル音楽がキラーアプリケーションになるという。

 Jupiterでは、“家庭用ネットワーク”について「家庭で1室以上の部屋に渡って複数の機器を相互接続し、ブロードバンド速度でデータを交換したり、インターネット接続やデジタルデータサービスを共有するための技術」と定義している。調査結果によると、ブロードバンド利用者の3分の1が、デジタル音楽をステレオで聴くために、家庭用ネットワークの導入に関心を示している。また、家庭用ネットワークの導入目的として2番目に人気が高いのは、ブロードバンド利用者の32%が挙げた「ホームオートメーション」だった。

 Jupiterのアナリストは、家庭用ネットワーク市場において、PC中心の実用的な市場と、セットトップボックスに焦点を当てたメディア中心の市場の2つの市場が立ち上がると予測。これらのうち、PC中心の家庭用ネットワークを導入する家庭は、2001年の約600万世帯から、2006年には米国家庭の23%に当たる2,300万世帯に増加するという。また、機器メーカーやブロードバンドISPに対し、家庭用ネットワークを導入するユーザーのニーズに合わせて、2つの市場に合わせた戦略を立てるよう提言している。

 Jupiterが昨年12月に実施した調査によると、米国のブロードバンド導入家庭のうち、58%に当たる約600万世帯が1台以上のPCを使用しており、300万世帯が既に何らかの種類の家庭用ネットワークを導入している。さらに、ブロードバンド導入家庭の4分の1が3台以上のPCを使用しているという。この調査結果から、Jupiterのアナリストは、家庭用ネットワークに関心を持つ家庭への潜在的な需要があると見てる。一方、ダイヤルアップ導入家庭では、2001年末時点で何らかの家庭用ネットワークを導入している家庭はわずか5%で、あまり有力な市場とはならないと見ている。

(2002/6/19)

[Reported by 江藤浩幸]

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