【事業計画】

米Sun、アプリケーションサーバーを無償配布する戦略を発表

■URL
http://www.sun.com/smi/Press/sunflash/2002-06/sunflash.20020619.2.html
http://wwws.sun.com/software/products/appsrvr/home_appsrvr.html

 米Sun Microsystemsは19日、アプリケーションサーバー「Sun ONE Application Server 7」の製品ラインアップを発表し、その中の下位バージョン「Sun ONE Application Server Platform Edition」を企業やソフトウェアベンダーに無償配布する新たな戦略を発表した。

 Sunは、アプリケーションサーバーの無償配布により企業に対しJavaプラットフォームを利用しやすくすることで、Javaを使用したWebサービス環境を普及させたい考えだ。無償で提供される「Platform Edition」からは、徐々にStandard Edition、Enterprise Editionへとアップグレードできるようにしており、企業の開発体制をJavaに統一させることで将来の利益も期待できると考えているようだ。

 企業、ソフトウェアベンダーなどに無償配布される「Sun ONE Application Server Platform Edition」は、Solaris9 OEと統合されるほか、Linux、Windows、HP-UX、AIXプラットフォーム向けのバージョンが無償でダウンロードできるようになる。「Standard Edition」ではこれにリモート管理や大規模なドメインでのモニタリング機能などの管理機能を追加、そして最上位バージョンの「Enterprise Edition」ではミッションクリティカルアプリケーションのための信頼性とパフォーマンスの向上する機能を搭載している。これはSunが今年買収したClustra Systemsの「Always On Technology」によるものだ。

 Sunの新たな戦略について米調査会社IDCのリサーチマネジャーMichele Rosen氏は「Sunがアプリケーションサーバーの市場シェアを得るために攻撃的になってきているのは明らかだ。アプリケーションサーバーをすべてのメジャーのプラットフォームで無償提供するというSunの動きは、競争の激しい市場を揺り動かす可能性がある」とコメントした。現在アプリケーションサーバーは企業にとってWebサーバと同じほど重要な存在なりつつあり、BEA SystemsとIBMがトップシェアを争っている。

(2002/6/20)

[Reported by taiga@scientist.com]

ほかの記事はこちらから

INTERNET Watch編集部internet-watch-info@impress.co.jp
Copyright (c) 2002 impress corporation All rights reserved.