【技術】

米XtremeSpectrum、超高速無線通信対応ソリューション「Trinity」を発表

■URL
http://www.xtremespectrum.com/press/pressJune242002.html

 米XtremeSpectrumは24日、超高速無線通信技術(ultra-wideband:UWB)に対応する商用ソリューション「Trinity」を発表した。UWB技術は元々、軍事用として開発された技術だが、米通信委員会(FCC)が2002年2月に商用利用を認可している。Trinityは、FCCの規定に準拠した業界初のソリューションで、伝送速度100Mbpsの高速通信をわずか200mWの消費電力で実現。現在利用可能な商用無線ソリューションの中で最高速のものとなる。

 UWBは、微弱な信号を広い周波数帯に分散して伝送することで、高速化や低消費電力化、低干渉性などを実現した無線通信技術だ。TrinityはUWB用のチップセットと参照デザインからなり、チップセットは「IEEE802.15.3」規格に基づいてMAC通信機能を提供する「XSI141」やデジタルベースバンド機能を提供する「XSI122」など4種類のチップで構成されている。

 このチップセットは改造したコンパクトフラッシュを用いて実装されている。また、参照デザインでは、独自技術の全方向性アンテナを標準的なプリント基板上に形成しており、大量生産できるようになっている。このアンテナはFCC認可の周波数帯に一致させるとともに、ソリューションの性能を完全に発揮させるための不可欠な部品だ。

 Trinityチップセットは一部顧客向けに、10万個単位で1個当たり19.95ドルで出荷。これらの顧客には、UWBの物理層評価キットを5万ドルで提供する。このソリューションを用いた製品は2003年第1四半期に登場する予定。XtremeSpectrumはデジタルディスプレイやビデオカメラ、DVDプレイヤー、デジタルカメラデジタルステレオなどへの実装を見込んでいる。

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(2002/6/25)

[Reported by 江藤浩幸]

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