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スパムから罰金を徴収するプログラム~米IronPortが発表

■URL
http://www.bondedsender.com/
http://www.ironport.com/pdf/020625_bsp.pdf

 米IronPort Systemsは25日、「スパムメール」を排除するためのプログラム「Bonded Sender Program」を発表した。これは、ユーザーがスパムと見なしたメールの発信者から罰金を徴収することで、スパムを排除するというプログラムだ。

 従来のスパム管理システムでは、スパムを識別するためのさまざまな仕組みを取り入れている。このような仕組みには、キーワード検索から手動で調べる方法など、多岐に渡っている。しかし、このような手法が備える限界の一つは、正当なメールを偶発的に破棄してしまうということだ。

 Bonded Sender Programは、スパム問題を逆転の発想で捉え、不正なメールを識別するのではなく、正当なメールを識別するという手法を取り入れている。同プログラムでは、メールの正当性を保証する手法を取り入れているため、メールゲートウェイを管理するISPやIT管理者が、同プログラムの会員から送られてきたメールのみを通過させることでスパムを排除できる。

 同プログラムでは、プログラムに参加する宣伝メールの発信者が第三者の金融機関に保証金を預けておく。ISPやエンドユーザーが迷惑だと見なしたメールをBonded Sender経由で受け取った場合には、それをIronPortに転送すれば、保証金から罰金として徴収するという仕組みだ。

 合法的な宣伝メールの送信者にとっては、苦情率が低ければ問題はほとんどなく、コストも不要で、スパムフィルターにはかからないという利点がある。IT管理者やISPにとっては、エンドユーザーが望むメールを客観的に識別する仕組みを提供するとともに、正当なメールの偶発的な破棄による苦情や不平を避けられる利点があるとしている。

(2002/6/26)

[Reported by 江藤浩幸]

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