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http://www.pulselink.net/news/pr-june-25-2002.htm
超高速無線通信技術「UWB」(Ultra Wideband)技術ベンチャーの米Pulse-Linkは25日、一般的に無線用途に限られてきたUWBを有線通信に応用する技術を開発し、現在、提携企業を求めてデモンストレーションを行なっている段階であることを発表した。
この新技術を使うと、CATV事業者が配信しているテレビ、音声サービスの質を低下させることなく、ビデオオンデマンド、双方向テレビ、インターネット通信を同時に提供できるという。通信速度は、数百Mbpsから1Gbps程度が出る可能性を示唆しており、事実なら光ファイバー通信への有力な対抗馬が出現することになる。
このUWBケーブル技術は、一般的なCATV事業者が使用する光同軸ハイブリッドシステム(HFCS)アーキテクチャで利用でき、配信側のCATV局と一般家庭に設置される末端のデジタルセットトップボックスに安価な装置を取り付けるだけで、既存のケーブルをそのまま利用できる。この技術によってケーブルで利用できる帯域幅がほぼ倍になるため、従来CATVネットワークが提供することが難しかったハイビジョンテレビ番組なども提供できるという。
UWBについては、これまで無線に関して注目が集まってきたが、仕様が認可される周波数帯の問題などまだ解決すべき問題は多い。しかし有線通信にUWBを用いることによりケーブルの中のほぼすべての周波数帯域を使ってUWBの潜在的性能を活かすことができる。
この発表についてPulse-Linkの社長兼CEOであるBruce Watkins氏は「我々は、我社がUWBテクノロジーの有線通信への応用に十分な知的財産権を持つ唯一の企業であると信じており、この基盤となる特許のポートフォリオが完全に確立するまでこのイノベーションについて固く口を閉ざしてきた」とコメントした。
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(2002/6/26)
[Reported by taiga@scientist.com]