【事業計画】

トレンドマイクロ、企業向けウィルス対策新戦略「TM EPS」を発表
~ウィルスの発生・拡大から終息までに関わる一連の対応を予防的に管理

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http://www.trendmicro.co.jp/company/news/2002/news020626b.asp
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トレンドマイクロCEO
Steve Chang氏

「Trend Micro Control Manager」のデモ画面

 トレンドマイクロ株式会社は26日、企業向けウィルス対策の新構想「Trend Micro Enterprise Protection Strategy(以下、TM EPS)」を発表した。8月中には、構想の中心製品「Trend Micro Control Manager」β版の提供を開始し、第4四半期より製品の提供を開始する予定。また、TM EPS構想発表に伴い、新たに発生するユーザーニーズに応えるためのビジネスパートナー向けプログラム「パートナープログラム」も同時に発表された。

 TM EPSは、現在トレンドマイクロが提供している個々のウィルス対策アプリケーションでは対応しきれない、「Nimda」などのウィルスに対応するための複合型ウィルス対策戦略だ。現在、同社では、クライアントPCやゲートウェイなどの各レイヤー用のウィルス対策ソフトを提供しており、新種ウィルスが発見される毎に、それに対応した「パターンファイル」を提供することによって対策を行なっているが、この方法では「感染力の強い複合型ウィルス」や「感染した後の対応」には対応しきれていないのが現状だ。

 これに対してTM EPSでは、ウィルスの発生・拡大から終息までに関わる一連の対応を予防的に管理することで、未知のウィルスや感染後の処理に対応する。具体的には、マネージメントソフト「Trend Micro Control Manager」を中心として、各アプリケーションを管理し、現在の「ウィルス定義ファイル」以外に、ポートの制限や添付ファイルの管理などを行なう「セキュリティーポリシーファイル」を導入することによって総合的な対策を行ない、ウィルス感染の予防や再発防止、外部へのウィルス流出の防御を実現するという。また、TM EPSで実装する予定の機能としては、ファイル共有/非共有や、大量のメール配信を規制する機能などが予定されている。

 今回の構想では、TM EPSをインフラとして、トレンドマイクロの各パートナー企業がサポートなどの付加価値を加えることによって提供する。これに伴い、現在トレンドマイクロのパートナー企業は、同社製品の再販に加え「コンサルティング」や「教育」などもパートナー企業が行なう。同社ではこれを実現するために、パートナー向けの支援範囲を拡大する「パートナー認定プログラム」を提供する。新パートナープログラムでは、パートナーが行なうサービス別に、同社製品の再販を行なう「リセールパートナー」、コンサルティングなどを行なう「ソリューションパートナー」、xSPでのウィルスチェックなどを行なう「サービスパートナー」、提携関係にある「テクニカルアライアンスパートナー」の4種類に分類される。また、これらのパートナーの内、実績が優れた数社は「Diamond Partner」、「Gold Partner」として優遇するという。

 TM EPSに関してトレンドマイクロCEOのSteve Chang氏は、「Nimdaのような感染力の強い複合型ウィルスの出現によって、ファイアウォールやウィルス対策ソフトを導入している企業などでも、感染してしまうケースが増加している。これでは、ファイアウォールやウィルス対策ソフトへ投資しても還元されていないことになってしまう。しかし、TM EPSではウィルスの動きを予測した一連の対策を行なうので、費用対効果が高い。また、今までは『パターンファイル』による事後対応だったのが、予防できるようになる。これから出現するであろう複合型ウィルスには、先を読んで行動しなければ対応しきれないだろう」と語った。

(2002/6/26)

[Reported by otsu-j@impress.co.jp]

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