【ブロードバンド/無線LAN】

メルコ、無料の公衆無線LAN「FREE SPOT」を発表~企業向けサービスも展開

■URL
http://www.freespot.net/
http://buffalo.melcoinc.co.jp/products/new/2002/022_1.html
http://buffalo.melcoinc.co.jp/products/new/2002/023_1.html

牧誠代表取締役社長

 株式会社メルコは2日、誰でも無料で公衆無線LANサービスに接続できる「FREE SPOT」構想を発表した。同社はアクセスポイント(AP)設置者向けに、AP1台と広告・販促ツールをパッケージした「FREE SPOT導入キット」を3万9,800円で7月中旬より販売する。

 「FREE SPOT導入キットFS-01」には、FREE SPOT仕様のAP1台とポスター、ステッカー、三角テント型接続ガイドなどの販促ツール、および訪問設定サービス「BUFFALO SA」が含まれている。主に飲食店などを対象とした構成となっており、さらなる販促活動を望むAP設置者に対しては、“のぼり”などの追加キット「FREE SPOTサポートキットFS-02」を4,800円で提供する。AP設置先としては、飲食店だけでなく国土交通省の「道の駅」などに展開していく予定だ。

 FREE SPOT仕様のAPには、同じAPに接続されている他人のPCにアクセスできなくする「Privacy Separator機能」や、営業時間や忙しい時間帯に自動で運用をON/OFFできる「Access Time Control機能」などが搭載されている。また、利用者がインターネットに接続する時に、目的のWebサイトとは別に、AP設置者があらかじめ設定したサイトを表示させる「Popup Technology機能」も提供される。これにより、地域情報を提供したり、広告を表示することが可能だ。さらに、不正利用対策として、利用者のMACアドレスのログを自動でメルコのサーバーに収集する機能も実装されている。

 牧誠代表取締役社長は、「真のユビキタスネットワークを実現するためには、公衆電話並みにAPを設置する必要がある。ところが、有料の公衆無線LANサービスではコスト面で難しい。『FREE SPOT』では、認証や接続の信頼性の確保、ユーザーサポートなどのコストがかかる部分を削減することで、誰でも無料で無線LANにアクセスできる環境を提供する」と語った。なお、AP設置者は回線費用やISP料金で月額4,000円程度を負担することになるが、「飲食店などの新聞サービスの月額費用と同程度。『Popup Technology機能』を活用して地域に根ざした情報を提供することでコストの回収を図れると思う」と述べた。

 あわせて企業向け無線LAN製品の販売構想「BAO(BUFFALO Anywhere Office)」も発表された。企業への無線LANの導入には、WEPの脆弱性というセキュリティ面の障害があるという。これに対してメルコでは、ルーセント・テクノロジーと共同で、IEEE802.1x/EAPを実装した無線LANシステムの導入を行なう。ルーセントでは、動的にWEPキーを発行する認証サーバー「NavisRadius」や、VPNファイアウォール「Brick」、IPマネジメントシステム「VitalQIP」などを提供する。これらのセキュアなネットワークと「FREESPOT」を活用して、“どこでもオフィス”環境を構築するのが狙いだ。

 メルコでは、これらの公衆無線LANの普及を目指して「FREESPOT協議会」を設立した。マスメディアへの広報活動や、企業・官公庁への導入推進が主な活動だ。設立時の参加企業には、コンパックやシャープ、東芝、松下といったPCベンダーや、JENS、日本テレコムなどのISPが参加している。

導入キット サポートキット
FREESPOT仕様 オフィス向け展開

(2002/7/2)

[Reported by okada-d@impress.co.jp]

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