【通信事業】

NTT-ME、IP電話サービスをISPにOEM提供

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http://www.ntt-me.co.jp/news/news2002/nws020702.htm

 エヌ・ティ・ティエムイー(NTT-ME)は2日、IP電話サービスのOEM事業を9月より開始すると発表した。同社の「WAKWAKコール・ゴーゴー」と同等のIP電話サービスをISPが自社ブランドで展開できるというもの。ISP各社は自社のブロードバンド接続会員に対して、会員同士の無料通話や全国一律の低料金通話サービスを提供できる。

 ブロードバンドのキラーアプリケーションの一つとしてIP電話が注目を集めているが、ISP各社が個別に音声IP通信用のバックボーンを構築して電話会社と相互接続するのはハードルが高いらしく、同社には大手や地域系のISP約50社からIP電話プラットフォームの引き合いが来ていたという。今回発表したOEMサービスでは、専用の音声IPバックボーンを含めてIP電話サービスのプラットフォームを提供する。フレッツ・ADSLなどブロードバンド接続に対応しているISPが、会員向けのIP電話サービスを容易に開始できるとしている。

 なお、NTT-MEでは同社の大容量バックボーン「XePhion」上に専用の音声IPバックボーンを構築しており、インターネットを経由することなく通話できる構成だ。今回のOEM事業でも、この音声IPバックボーンを含むインフラがISP向けに提供されるため、IP電話のネックとなる遅延やパケットロスなどが最小限に抑えられるとしている。例えば、インターネット経由のIP電話よりも遅延時間が50ミリ秒以上短くなるという。

就任したばかりの石川宏代表取締役社長。つい先日発表されたばかりの無線LANネット接続サービスや今回のIP電話サービスを皮切りに、ブロードバンドサービスのBtoBtoC事業にも注力していく ISPは認証サーバーと顧客データベースを接続するだけでIP電話サービスを開始できるという。確かに足周りのADSL回線や地域IP網の状況により通話品質が変わってくるがが、インターネットを経由することによる品質劣化は避けられる

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(2002/7/2)

[Reported by nagasawa@impress.co.jp]

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