【業界動向】

米IBMとOpera、“マルチモーダル”対応のブラウザーを共同開発

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http://www.opera.com/pressreleases/en/2002/07/20020724.html

 米IBMとノルウェーのOpera Softwareは24日、「XHTML+VoiceXML」(X+V)仕様に基づくマルチモーダル対応のブラウザーを共同開発すると発表した。これは、1つのモバイル端末からWeb情報と音声情報にアクセス可能にするブラウザーで、両社は今秋ベータ版を公開する予定だ。

 マルチモーダルとは、音声コマンドやキーパッド、スタイラスペンなど、複数の入出力方式を利用可能にする技術。コンピューターがキーボード依存のPCからハンドヘルドや携帯電話などの端末に移行するにつれ、マルチモーダル技術は重要となってくる。同技術により、ユーザーは状況に最も適した方法で入出力できるようになる。

 IBMとOperaは2001年、Motorolaと共同で、マルチモーダル仕様「X+V」を標準化団体のW3Cに提出している。同仕様では、音声技術開発者やWeb開発者にはおなじみの既存の標準仕様を採用しているため、開発者が既存のスキルやリソースを用いてアプリケーションを容易に拡張できる。

 IBMは先週、マルチモーダル技術の開発ツールキットと、モバイル環境から企業のアプリケーションやデータにアクセス可能にするソフトウェア「WebSphere Everyplace Access」(WEA)にマルチモーダル機能を追加する計画を発表している。マルチモーダル開発ツールキットには、同じアプリケーションでXHTMLとVoiceXMLを開発できるマルチメディアエディターや、再利用可能なX+Vコード、アプリケーションをテストするためのシミュレーターが含まれている。

(2002/7/25)

[Reported by 江藤浩幸]

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