■URL
http://www.red-gate.com/frustration_coefficient.htm
英Red Gate Softwareは31日、「Webサイトの性能が低い企業は、年間数百万ドルのマーケティング費用を無駄にしている」との調査報告を発表した。
同社は、Webサイトの遅延に対してユーザーの感情的対応を測定するソフト「ANTS」を用い、人気の高い企業や旅行サイト、検索エンジンなどについて、500人が同時アクセスした場合のフラストレーション係数(0~100。100が最悪)と、フラストレーションによってサイトを離れるユーザーの割合を表す中断指数を測定した。このうち、フラストレーション係数が5以下だと非常に良好だが、20以上だと事業にマイナスの影響を与えることになる。
米調査会社によると、米AT&Tは2001年上半期に4億4,700万ドルものマーケティング費用を費やしている。しかし、Red Gateの調査によると、Webページの表示速度が遅いためフラストレーション係数は41と高く、ユーザーの中断指数も33%と高い。これに対し、MicrosoftはAT&Tとフラストレーション係数が同じだが、中断指数は28%とやや低くなっている。
検索エンジンでは、Yahoo!はフラストレーション係数が30と高いが、Googleは11と良好だった。しかし、応答が速いのはGoogleだけでなく、AltavistaやLycos、LookSmartはフラストレーション係数がGoogle以下だった。
また、OrbitzやExpedia、American Airlines、Delta Airlinesなどの旅行関連サイトは、ユーザーを呼び寄せるために検索エンジンにユーザー1人当たり60セント、各社サイトへの訪問者1人当たり1ドルの広告費用をかけている。しかし、これらサイトのフラストレーション係数は25(Orbitz)~33(Expedia)と高く、OrbitzやExpediaを訪れた訪問者の4分の1がサイトの閲覧を中断している。
(2002/8/1)
[Reported by 江藤 浩幸]