【調査結果】

7月のウィルス被害調査、依然としてKlezが首位に~各ベンダー調査

■URL
http://centralcommand.com/31072002.html
http://www.Sophos.com/pressoffice/pressrel/uk/20020731topten.html
http://www.trendmicro.co.jp/virusinfo/report/mvr020802.asp

 ウィルス対策の英Sophos、米Central Command、トレンドマイクロなどが発表した7月のウィルス被害調査によると、Klez系が首位を維持し、依然として猛威を振るっていることが明らかとなった。

 Central Commandに寄せられたウィルス被害件数では、Klez亜種の「Klez.E」が過半数の57.3%を占めて首位。以下、「Elkern.C」の16.8%、「W32.Sircam」のW32.Sircam、「Yaha.E」の4.3%、「Nimda」の2.6%、「Frethem.L」の2.2%と続いている。

 なお、7月のウィルス被害件数は今年に入って初めて減少している。Central CommandのSteven Sundermeier製品マネージャーは「7月には、ウィルスの被害件数が前月に比べてわずかながら減少した。悪意のあるコードに対する認識が高まったか、単に多くのユーザーが長期休暇でコンピューターから離れたためだろう」と分析している。

 一方、Sophosによると、Klez亜種の「Klez-H」が全体の17.7%を占めて首位、「Klez-E」も1.7%で8位に入っている。2位と3位は僅差で「Frethem-Fam」の17.0%と「Yaha-E」の16.8%。以下、「Badtrans-B」の5.8%、「ElKern-C」の3.7%、「Magistr-B」の2.5%と続いている。

 この調査結果について、Sophosの上級技術コンサルタントを務めるGraham Cluley氏は、「今月もまたKlezが首位だが、最近発見されたFrethemやYahaもすぐ後に続いている」とし、2位のFrethemが猛威を振るった理由について、「『Re: Your password』という件名のメールで届くFrethemは、単純な心理的トリックを使ってユーザーにメールを開かせようとする」と説明している。

 また、トレンドマイクロに寄せられた日本国内の被害件数は、Klez系が亜種を含めて1,999件で首位。以下、Frethem系が562件、「Badtrans-B」が139件、「JS_EXCEPTION.GEN」が93件、Nimda系が41件、「ElKern-D」39件と続いている。

 これらのウィルスは、ElKern-DとJavaScript型のEXCEPTION.GENを除いて全て、「Internet Explorer」 の同じセキュリティーホールを悪用しており、これを修正することでウィルスのが自動的に実行されることを防ぐことができる。また、セキュリティーホールを修正しても、ウィルス付きメールの添付ファイルをダブルクリックすればィルスが実行されてしまうため、興味本位でダブルクリックすることを避けるよう警告している。

(2002/8/2)

[Reported by 江藤 浩幸]

ほかの記事はこちらから

INTERNET Watch編集部internet-watch-info@impress.co.jp
Copyright (c) 2002 Impress Corporation All rights reserved.