【セキュリティー】

ソースネクスト、McAfee.com製品について
個人向けセキュリティー新構想を発表

■URL
http://www.sourcenext.com/mcafee/

 ソースネクストは「個人向けセキュリティ新構想」と題し、自社で提供しているMcAfee.com製品の新戦略を発表した。パッケージの色を変更し、8月9日からラインアップを一新して販売していくほか、ユーザーが使用するパソコンの安全度を確認できる「セキュリティ・センター」を無償で配布、セキュリティーについて認知度を高めていくという。


ソースネクスト松田憲幸社長

 今回の一連の発表についてソースネクストは、パソコンの初心者層にセキュリティーをより分かりやすくするためのものだとしている。松田憲幸社長によれば、セキュリティー製品を購入するユーザーは初心者が多く、同社のタイピングソフト「特打」の購入層より知識の少ない初心者が多いのだという。8月9日よりMcAfee.comのラインナップ、パッケージデザインを一新し、価格を4,980円と他社に比べて低価格に設定、さらにユーザーのパソコンの安全度を診断できる「セキュリティ・センター」を無償で提供することで、ユーザーがMcAfee.com製品を購入しやすい環境を作っていくという。今回のセキュリティー新構想により、ソースネクストは2003年中にセキュリティー市場の25%を占め、McAfee.com製品の販売本数100万本を目標としている。

 8月9日の新ラインナップでは製品が5種類まで絞り込まれ、パッケージのデザインも一新される。この変更について松田社長は「今までの赤白のパッケージは、黄色や赤といった他社が販売するセキュリティー製品のパッケージに比べて印象が弱かった」とし、白を基調としたデザインにすることで、McAfee.com製品をより印象付けたいと述べた。また、「各種販売店などではパッケージの色で製品を区別しているらしい」という話を披露し、「白を基調としたことでトレンドマイクロさんの赤いパッケージと混同されることがなくなる」と、会場の笑いを誘っていた。

 ラインナップの絞り込みについては、今までの製品は数が多すぎたために製品の機能がわかりにくく、ウイルス対策製品を購入するつもりがファイアウォール製品を購入してしまい、ウイルスの被害にあったなどというユーザーの声に応えたものだという。具体的には「ウイルススキャン Online」「パーソナルファイアウォール Plus」「インターネットセキュリティ Super」の3製品に加え、「ウイルススキャン Online 2ユーザパック」「インターネットセキュリティ Super 2ユーザパック」の合わせて5種類に絞った。


ウイルススキャン Online

パーソナルファイアウォール Plus

インターネットセキュリティSuper

ウイルススキャン Online 2ユーザパック

インターネットセキュリティSuper 2ユーザパック

 また、ソースネクストが7月29日から無償で配布を開始しているソフト「セキュリティ・センター」の説明も行なわれた。この製品は、ユーザーが使用するパソコンの「対ウイルス安全度」「対ハッカー安全度」といったセキュリティーの診断を行なうことができる。McAfee.com製品だけでなく、他社が販売しているセキュリティー対策製品についても対応しており、これは「ユーザーに対してセキュリティーの意識を啓蒙する」狙いだという。セキュリティー・センターではMcAfee.com製品を30日間試用できる体験版へのリンクが用意されており、ユーザーに無料で利用してもらうことでMcAfee.comの良さを実感してもらい、製品版の購入につなげたいとしている。

 McAfee.com製品は他社のウイルス対策ソフトと比較して、ウイルス定義などを更新するだけでなく、エンジンそのものを更新できる点が特徴だという。エンジンを更新することで、一度製品を購入したユーザーは新しいパッケージを購入しなくとも、ライセンスを継続するだけで常に新機能を利用することができるシステムであり、また、ライセンスの継続料についても1製品で1,980円、2製品で2,480円と値下げを行なっている。

 松田社長は、米国Network AssociatesがMcAfee.comを買収しようという動きについても触れた。ソースネクストはMcAfee.com製品の販売について3年間の独占販売契約を結んでおり、契約の期限までは2年以上残っている。そのため今回の買収が仮に成立したとしても、日本でのMcAfee.com製品の販売については依然ソースネクストにあるという。

 また、ビジネスソフト分野におけるソースネクストのシェアについてもコメント。「ビジネスソフトとは、OSも含めたパソコンのあらゆるパッケージソフトからゲームソフトのみ除いたものであり、2001年のシェアではマイクロソフトの12.4%に続いて7.4%を占め、2位につけている。また、2002年6月で見ると、マイクロソフトの11.4%とほぼ変わらない10.4%のシェアを獲得している」。マイクロソフトのOS、セキュリティー関連製品など、“購入しなければならない”ソフトを販売する会社が上位を占めている中、ソースネクストはMcAfee.com製品を除けば「特打」に代表されるような“ユーザーが希望して購入している”製品を販売しており、この面ではソースネクストが一番支持されているということを強調した。

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(2002/8/7)

[Reported by 甲斐祐樹]

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