【業界動向】

米NasdaqやMicrosoft、財務データ記述言語「XBRL」の運用試験実施

■URL
http://www.nasdaq.com/xbrl
http://www.xbrl.org/

 米Nasdaq株式市場、MicrosoftおよびPricewaterhouseCoopers(PwC)は6日、ビジネス報告書言語「XBRL(Extensible Business Reporting Language)」の運用試験を実施すると発表した。XBRLは、インターネットにおいて財務情報を利用するために開発されたXMLベースのデータ記述言語だ。

 3社はXBRLを、企業に対しては財務情報を伝達するための簡単な手段とともに、投資家に対してはデータを分析するための強化機能として提供していく。運用試験では、PwCがプログラムを開発、Nasdaqがハードウェアに格納し、Microsoftの「Office」を通じてXBRLデータへのアクセスを提供する。

 XBRLにより、企業が財務データを報告、発行する方法や、アナリストや投資家が情報を調べるための方法を容易になる。例えば、XBRL以前には、投資家が財務報告書の価値を理解するためには、多数の報告を調べてコンピューターを正確にプログラムする必要があった。XBRLでは、問題のデータを取り扱う方法をシステムに説明するためのタグが付けられ、ユーザーが複数の財務報告書を調べなくても、必要な情報を見いだせるようになっている。

 運用試験では、投資家がNasdaq上場企業21社の過去5年分の財務報告書に遠隔アクセスできるようにする。データはXBRL形式で提供され、Nasdaqが運営するWebサービスで利用可能。これにより、投資家が半導体などの特定業界内で企業の財務を簡単に比較できるようになる。これらのデータはMicrosoftの「Excel」のインターフェイスで利用できる。

(2002/8/7)

[Reported by 江藤 浩幸]

ほかの記事はこちらから

INTERNET Watch編集部internet-watch-info@impress.co.jp
Copyright (c) 2002 Impress Corporation All rights reserved.