■URL
http://www.microsoft.com/presspass/press/2002/aug02/08-09BEAPR.asp
http://www-916.ibm.com/press/prnews.nsf/jan/AD23C3FF0C20CD1585256C10004F7E52
米Microsoft、IBMおよびBEA Systemsの3社は9日、Webサービス環境でさまざまな業務処理を定義、作成、接続し、企業内および提携企業との業務処理を連携する方法を記述するための3つの仕様を発表した。これらは、Webサービスの業務処理用コミュニケーション仕様「WS-Coordination」「WS-Transaction」、業務処理の記述言語「Business Process Execution Language for Web Services」(BPEL4WS)からなる。
WS-CoordinationとWS-Transactionは、各種Webサービスの相互作用を取り扱う方法を提供する仕様。一方、BPEL4WSは、さまざまなWebサービスを含む業務処理や、社内外のメッセージ交換を標準化した業務処理を記述できるようにする言語だ。これらを用いることにより、例えば、企業が出張の日程を旅行代理店に提出し、旅行代理店のシステムが提携企業から顧客の要求に合う航空券やホテル、レンタカーを予約して、顧客に確認の書類を送る、といったことをWebサービスで可能になる。
WS-Coordinationは、開発者が業務活動に関連する作業を管理する方法を提供する。業務処理はWebサービスを相互作用することによって実行される。WS-Coordinationは、Webサービス環境において分散作業の実行を調整する処理プロトコルによって、Webサービスを作成、登録するための標準的手法を規定する。
一方、WS-Transactionは、各処理が成功したか失敗したかを監視し、作業の調整を行なう仕様。Webサービスの実行に失敗すると再実行するよう設定したり、業務処理の存続時間を固定できないリソースにおいて、長期的および短期的な処理を規定する。どちらの場合にも、Webサービスが実行結果を認識して業務処理を終了するWS-Coordinationの構造を利用できる。
また、BPEL4WSはXMLベースのフロー記述言語で、社内外の業務処理をどのように相互連携するかを記述するための言語。複数の企業にまたがる複雑な業務処理を記述したり、提携企業のWebサービスを利用することが可能となる。さらにBPEL4WSにより、異なる基盤技術を用いた社内外のシステム間で業務処理を相互連携することも可能となる。なお、BPEL4WSはIBMの「WSFL」とMicrosoftの「XLANG」を組み合わせて拡張したもので、これらに置き換わる仕様となる。
(2002/8/12)
[Reported by 江藤 浩幸]