【調査結果】

高速インターネット接続の普及率は香港がトップ~米調査

■URL
http://www.nielsen-netratings.com/pr/pr_020815.pdf

 米Nielsen//NetRatingsは15日、香港の家庭インターネット利用者のうち3分の2が、ISDNやDSLなどの高速電話回線、ケーブルモデムによりインターネットに接続しており、調査対象とした11市場の中で、高速接続の普及率がトップになっているとの調査報告を発表した。なお今回の調査の対象となったのは、香港、独、スウェーデン、オランダ、スペイン、伊、仏、ブラジル、英、米、オーストラリアの11市場で、日本は含まれていない。

 Nielsen//NetRatingsの主席アナリストを務めるLisa Strand氏は「米国を含む他の国では、過半数のユーザーが56kbps以下のモデムを使ってインターネットに接続している。しかし、香港では驚くべき事に、回答者の66%がケーブルモデムや高速電話回線を使ってインターネットに接続していると答えており、高速インフラが発達していることや、ユーザーが高速な情報へのアクセスを望んでいることを示している」と分析。

 同調査によると、香港ではブロードバンドの普及率が第1四半期以降8%上昇している。一方、米国では、高額な契約料金や魅力的なコンテンツの欠如、利用できる地域が限られていることなどから、ブロードバンド利用の成長率が2001年から減少している。米国では、アクティブなブロードバンド利用者のうち10%を、人口密度や都市環境が香港と似ているニューヨーク地域で占めている。

 香港では第2四半期に、オンラインラジオを利用するユーザーの割合が36%に達した。全市場では、過去6カ月間に最も行なわれたインターネット活動として「電子メールの利用」が挙げられた。また、電子商取引の利用者も、過去6カ月間に多くの国で増えている。利用者の成長率が最も高かったのはスウェーデンで、第2四半期には第1四半期に比べて4%増加した。一方で香港では高速接続の普及率は高いものの、電子商取引の利用率は最低レベルで、ブラジルやイタリア、スペインと同レベルだった。

 世界の家庭インターネット利用者数は、第1四半期の5億3,100万人から第2四半期には5億5,300万人に増加。米国が全体の30%を占めて首位を確保、以下、欧州が24%、アジア太平洋地域が14%、中南米が3%と続いている。なお、残りの29%は、Nielsen//NetRatingsの調査対象外となっている地域が占めている。

(2002/8/19)

[Reported by 江藤 浩幸]

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