【業界動向】

韓国で200万本売れたマルチメディアコンテンツ製作ソフトが上陸

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http://www.e-sysware.co.jp/

システム・ウェアハウスの韓社長(上)と「スーパー・マジック2002」の画面
 株式会社システム・ウェアハウスは、韓国企業と共同開発したIT関連製品を日本で展開すると発表した。ブロードバンド先進国・韓国で先行する製品の日本での普及を狙う。

 同社は2001年1月に設立したベンチャー企業で、これまでシステムコンサルティングなどの事業を行なっていた。同社社長の韓 鳳永(ハン ボンヨン)氏は、「アジアに目を向けたときに、日韓中が手を結んでいくことは非常に重要。特にITの世界で、日韓のいいものをお互いに紹介していくことが大切」として、韓国企業との共同開発による製品を日本で展開する運びとなったという。

 今回発表したのは、マルチメディアコンテンツ製作ソフト「スーパー・マジック2002」、画像検索ソリューション「IIMS」、CD-ROMを用いたインターネット決済システム「PassCD」の3点。まず「スーパー・マジック2002」は、教育市場や一般ユーザー向けのソフトで、クリックを主体とした操作で、初心者でも簡単にアニメーションや動画を使ったマルチメディアコンテンツを作成できる。デジタルビデオで撮影した映像の簡易編機能も備えているほか、作ったコンテンツからCD-ROMを作成したり、HTMLに変換しての配信が可能だ。すでに韓国では約200万本、中国では約300万本を販売した実績を持ち、韓国のマルチメディア資格の国家試験にも採用されているという。日本では2002年後半から本格的に展開を開始し、量販店などを中心に、2003年度で約20万本の売上げを目標としている。価格は1万5,800円。

 画像検索ソリューション「IIMS」は、元の画像と類似した画像を検索できるシステムで、画像の色や輪郭といったイメージパターンを形態素別に分析、精度の高い画像検索が可能だという。韓国では特許庁でこのソリューションを採用し、商標登録などの分野で活用しているという。日本ではメディア企業などに向けて展開する予定だ。またインターネット決済システム「PassCD」は、CD-ROMを先に購入し、CD-ROMに収録した情報をキーとしてサーバーで認証し、有料コンテンツを配信するシステムとなる。決済はオフライン(CD-ROM購入)で行ない、時間単位での配信が可能なため、クレジットカードを使えない若年層やオンライン決済を不安視するユーザーに有効な決済・配信方法としている。「IIMS」、「PassCD」はいずれも価格未定。

 システム・ウェアハウスはこれら3製品と関連事業で、2003年度に5億4,300万円の売上げを目標としている。

(2002/8/20)

[Reported by aoki-m@impress.co.jp]

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