【ソリューション】

既設同軸ケーブルを活用して古いビルもブロードバンド化
関電工など3社が“テレビLANシステム”の企画販売で提携

■URL
http://www.kandenko.co.jp/gijyutu/lan/index.html

 ネットハンズ、三和エンジニアリング、関電工の3社は21日、テレビ用の同軸ケーブルを利用してビル内にLANを構築できるソリューションの企画販売で提携したと発表した。関電工のケーブルモデムシステム「コロンブスLAN」を利用したソリューションを、民間のマンションやビルのオーナーなどに向けて販売する。

 コロンブスLANは、テレビ放送に使われていない周波数帯を使ってデータ通信を行なうシステム。基本的な仕様はケーブルモデムと同様だとしており、下りが最大42Mbps、上りが最大10.24Mbpsの通信が可能になる。最大512ユーザーを収容できるセンターモデム、各室/ユーザー世帯側に設置する端末モデム、双方向増幅器で構成されており、これらの設備をビルに導入することで、「築20~30年のマンションなどでも、工事不要でローコストでブロードバンドが使えるようになる」(ネットハンズの徳田ひとみ代表取締役社長)。地上波放送だけでなくBSやCS放送とも、1本の同軸ケーブルを共用できるという。

 関電工では昨年3月にコロンブスLANの販売を開始しており、すでに学校やホテル、病院などに200件以上の導入実績があるが、今回ネットハンズらと提携することで販路を拡大することにした。コロンブスLANに加えて、インターネット接続やメンテナンスサービス、日本電算機のセットトップボックス「iBOX-2」、コンテンツサーバーなどのオプションを含めたオールインワンパッケージをネットハンズが企画。三和エンジニアリングが工事からサポート業務までを担当し、ITに関する知識のないビルのオーナーでも導入できるように配慮した。50室に導入する場合の設備費用は平均で300万~350万円。ビルまでのアクセス回線は、専用線やBフレッツ、ADSLなどのサービスをニーズに応じて組み合わせる。

コロンブスLANのセンターモデム(左)と端末モデム(右)。本来ケーブルモデムで上り通信に割り当てられている低周波数帯はノイズの影響を受けやすいため、コロンブスLANではより高い周波数帯でこれを代用しているという

 ビル内の既設回線を活用して高速データ通信を行なうソリューションとしては、電話回線を使うHomePNAやVDSL方式のシステムが各社から提供されている。同軸ケーブルを使う今回のソリューションと競合することになるが、どちらも既設配線を利用するため、導入工事の簡易さでは同等。設備コスト面も、50世帯程度ではそれほど差はなさそうだ。50世帯未満の場合はコロンブスLANのほうがVDSLより割高になるものの、センターモデムを増設する必要がないため、それ以上規模が大きくなればコロンブスLANのほうが割安になるという。

 また、もともと映像伝送用として作られた同軸ケーブル自体は「電話線と比べてブロードバンド性が高い」(関電工ネットワークソリューション本部営業第二部の夏目達彦部長)としているが、実際はテレビ放送と共存させるためはデータ通信に使える帯域も限られる。通信速度などのスペック面を見ても、現状の製品では「一概にどちらが有利とは言えない」(関電工ネットワークソリューション本部営業第二部の池田義隆部長)。ただし、いずれの方式も実効速度が回線の品質に依存する点を考えると、その影響による実効速度のバラツキは同軸ケーブルのほうが小さいのではないかとしている。

◎関連記事
ランゲートジャパン、テレビのアンテナ線で高速常時接続サービス

(2002/8/21)

[Reported by nagasawa@impress.co.jp]

ほかの記事はこちらから

INTERNET Watch編集部internet-watch-info@impress.co.jp
Copyright (c) 2002 Impress Corporation All rights reserved.