【業界動向】

米IBMなど、IMやチャットルームを利用可能な緊急用ネットワークを構築

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http://www-916.ibm.com/press/prnews.nsf/jan/CB60A8D655ABA12885256C1D00470344

 米IBMは22日、米バージニア州や米メリーランド州、コロンビア特別区の公安局、輸送局とともに、ワシントンDC地域の緊急用無線ネットワーク「Capital Wireless Integrated Network」(CapWIN)を構築する契約を獲得したと発表した。複数の行政管轄区を結ぶ初めての相互運用ネットワークで、40以上の地方自治体や州政府、連邦機関などがリアルタイムに相互通信可能にするものだ。

 また、CapWINでは、消防士や警察官、交通機関の職員、救急隊員などが、緊急時に政府のさまざまなデータに無線でアクセスできるようにする。情報へのアクセスを向上することで、このような第一対応者や公安職員が必要な判断を下せるよう支援するとしている。また、CapWINは1つの事件に対応するさまざまな機関が良好に協力できるよう、PCやPDA、携帯電話などを使って、インスタントメッセージング(IM)で相互にコミュニケーションできるようにする。

 IMに加え、緊急対応チームの認可を受けたユーザーはチャットルームを利用して、自然災害や衝突事故、火災、テロなどの不測の事態に対処することができる。これにより、交通事故に対処する警察官が救急車の運転手や消防士、交通機関の緊急対応部門などの複数の相手と同時にコミュニケーションすることが可能になる。

 さらに、同ネットワークを活用して、犯罪捜査などで長期的なグループを結成し、相互にコミュニケーションすることも可能になるという。

(2002/8/23)

[Reported by 江藤 浩幸]

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