【業界動向 / セキュリティー】

独政府、テロに備えて「IT緊急事態対策チーム」の連合体を設置

■URL
http://www.bsi.bund.de/certbund/index.htm
http://www.bmi.bund.de/

 独連邦政府内務省は30日、国内でIT緊急事態対策チーム「Computer Emergency Response Teams」(CERT)の連合体を設置し、今後の通信ネットワーク・IT関連の緊急事態の対処にあたることを発表した。 2001年9月11日に米国で起きた同時多発テロからまもなく1年が経とうとしており、各国でテロ対策が進みつつあるが、独政府もIT・ネットワーク関連での緊急事態に備えた政府内の体制をより強化することとなった。

 独連邦政府のCERTは、同時多発テロが起きる10日前の2001年9月1日に発足した。1年経ってその活動は評価されているが、これまで以上の体制整備が求められている。

 CERTは、連邦政府の情報セキュリティー局が運営する「CERT-Bund」、Siemens AGが運営する「Siemens-CERT」、金融機関の情報センターが運営する「S-CERT」、Deutsche Telekomが運営する「Telekom-CERT」、独研究者ネットが運営する「DFN-CERT」などがある。これらの各業界代表のCERTのほか、IBMの運営する「IBM BCRS」なども今回の連合体に参画している。

 CERT連合体の主な任務は、ITネットワークセキュリティーの強化。種々の分野の代表が各得意分野で責務を全うする。連合体として、情報交換をこれまで以上に密にすることにより経済界や研究開発の分野から総合的な対策が打てるようになるものと期待されている。また、ITセキュリティーに関する情報の民間への提供や問題解決なども行うほか。事件発生の際はシステム再構築の援助も行なう予定だ。

(2002/9/3)

[Reported by Gana Hiyoshi]

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