【セキュリティー】

~ファイアウォール機能を備えた「Symantec Client Security」を発売

シマンテック、クライアント用統合セキュリティー対策製品を発表

■URL
http://www.symantec.com/region/jp/news/year02/020903.html

 株式会社シマンテックは3日、クライアント用統合セキュリティー対策製品「Symantec Client Security(以下、SCS)」を10月7日より発売すると発表した。対応OSは、Windows NT/2000/98/Me/XPとなっており、価格はライセンス単価で7,000円(キャンペーン価格)からとなっている。

 SCSは、従来のウィルス対策製品に加え、パーソナルファイアウォール機能や統合管理製品などを組み合わせたもの。これにより、従来のウィルス対策だけでは対応が難しかった、「Nimda」や「CodeRed」などの複合型ウィルスへの対策が、より確実になるという。

 SCSに含まれるウィルス対策製品「Symantec AntiVirus Corporate Edition 8.0(SACE)」では、従来のウィルス対策機能に加え、定義ファイルのワンボタン更新機能、レジストリー改ざんの監視機能や、サーバーやクライアントを自由にグループ化しグループ単位での各種設定が可能になった点などが特徴として挙げられる。

 パーソナルファイアウォール「Symantec Client Firewall 5.0(SCF)」では、ファイアウォール機能、コンテンツフィルタリング機能や、侵入検知機能などを併せ持つ。これらの機能により、「cookieの漏洩防止」や「アプリケーション単位での機能の制限」などが可能となる。

プロトコル単位での管理や制限も可能 「Symantec Client Firewall 5.0」の設定画面 「Symantec Packager」によりプッシュ形式でのインストールも可能 「Symantec System Center 5.0」による管理画面

 またSCSでは、機能増加による管理者の負担増加を避けるために、これらの製品を単一コンソールで管理できる「Symantec System Center 5.0(SSC)」も同梱される。SSCでは、クライアントマシーンのSACEやSCFの機能を一元管理できるほかに、パターンファイルの更新やエンドユーザーによる設定変更やアンインストールを禁止するなどの管理機能を持つ。これらの機能を持つことにより、クライアントマシーンのパターンファイル更新忘れによる社内感染の防止や、悪意あるWebサイトプログラム等によるウィルス対策製品のアンインストールなどが避けられる。



成田明彦社長

 シマンテックの成田明彦社長は今回の製品に関して「現在の複合型ウィルスに対抗するためには、ゲートウェイ、サーバー、クライアントの三層において、それぞれ対策を行なわなければならなくなっている。従来の発想では、『クライアントレベルではウィルス対策だけを行なっておけばよい』という感が強かったが、これでは最早通用しない。これからは、ファイアウォール機能などもクライアントで備えるべきである。当社では、企業経営者のセキュリティーに対する認識を改善するためにも、今回のような投資対効果の高い製品を提供していく」と語った。

 また、7月に発表された米Symantecによるセキュリティー関連企業3社の買収に関しては「先日の買収は、今後の当社のセキュリティー構想を確実なものにするための一環だ。Recourse Technologies社は、次世代IDSを担う技術を有しており、Security Focus社は世界有数のセキュリティー情報データベースを持っている。Riptech社は、世界最大のMSS(Managed Security Services)プロバイダーで、MountainWave社は、次世代の管理機能を提供している。これら4社を買収したことによって、当社は競合他社が提供できない強みを手に入れた。今後発表する製品では、その強みを存分に発揮したものを提供していく」としている。

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(2002/9/3)

[Reported by otsu-j@impress.co.jp]

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