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Google、オークション型広告「アドワーズ広告」を本格開始
~落札価格×クリック率で掲載順位が決定

■URL
http://adwords.google.co.jp/
http://www.google.co.jp/

米Google上級副社長
Omid Kordestani氏

グーグル株式会社セールス&オペレーション・ディレクター
佐藤 康夫氏

 グーグル株式会社は18日、キーワードターゲット型広告サービス「アドワーズ広告」の本格開始を発表した。このサービスは、9月上旬より「Google Sponsored Link Program(GSLP)」を通してBIGLOBEやExciteなどにも提供されており、2週間で既に数百社が利用しているという。

 アドワーズ広告は、ユーザーが入力した検索キーワードに応じて広告を表示する「キーワードターゲット広告サービス」と、広告をクリックした回数で課金する「クリック型課金広告サービス」の両者の特徴を併せ持った広告サービスだ。広告主が予め選んだキーワードが入力された場合に限り、広告が表示される仕組みとなっている。実際には、ユーザーがキーワード検索を行なうと、通常の検索結果表示ページの右側にキーワードに関連する広告が表示される。検索結果表示1ページ当たり最大8枠まで掲載される。米Googleの上級副社長Omid Kordestani氏によると「当社の広告戦略は、ユーザーを一番に考えて提供する。このキーワードターゲットという方法は、ユーザーが一番必要とする広告のみを表示するという、まさにインターネットにしかできない形態だ。また、クリック課金は広告主に不要な出費を抑えさせ、高いROI(Return on Investment)を実現するという広告主への配慮も取り入れている」とのこと。

 具体的にユーザーに配慮している点として、「キーワードターゲット」、「テキスト広告」、「リンク先からバックボタンで戻れること」、「ポップアップ広告の排除」などが挙げられた。他の特徴的な点としては、課金方法や広告主自身で広告を作成するセルフ方式が挙げられる。課金方式は、クリック課金とオークション形式を組み合わせた独自の方式で、クリックレート×落札価格で掲載順位が決定する。従って、いくら高額で落札してもクリックレートが低い場合は掲載順位が下がり、クリックレートが0.5%を下回った場合は掲載取り下げもあるという。このような方式を採用したことについて、Kordestani氏は「クリックレートは、ある意味ユーザーの支持ととれる。ユーザーを一番に考えた場合、ユーザーの支持が少ない広告は順位を落としても仕方ないだろう。ただし、クリックレートが低い場合は、メールで広告文面やキーワードの変更などについてアドバイスを行ない、アフターフォローも行なう」と語った。

 また、広告主自身が広告を作成するセルフ方式は、Googleが用意する広告作成サイト上で行なう。この広告作成サイトを利用することによって広告主は、「表示する国の選択」、「商品のキーワードや文面の入力」、「1日あたりの費用」、「申し込み」という4ステップで広告を作成することができる。「商品のキーワードや文面の入力」は、初心者には比較的難しいがGoogle側である程度のテンプレートが用意されているので、それを応用して作成することが可能だ。広告費用は、初期登録費用として500円必要なだけで、あとは全てクリック課金によって発生する仕組みとなっている。クリック課金も一日あたりの費用を指定できるため、広告費用を必要以上に出費することはない。

 グーグル株式会社のセールス&オペレーション・ディレクター佐藤 康夫氏は「この広告は、中小企業など比較的広告費用が少ない企業が如何に費用対効果を生み出すか、という点で効果的な商品となっている。GSLPを通して、BIGLOBEやExciteなどの大手プロバイダーでも表示されるなど露出度が高い割には、クリック課金なので必要以上の課金が無い。また、費用の上限を設定できるため予算オーバーの心配もなく安心して使ってもらえるだろう。今のところ最も効果的に利用している広告主では、当社が既に提供している『Google プレミアム・スポンサーシップ広告』の月額15万円と比較して、半分以下に抑えられているようだ。また、セルフ方式を逆に利用して文面やキーワードを工夫することにより、かなり効果的な広告になっている企業も存在する。研究熱心な広告主は毎日のように文面などを変更しているようだ」と語った。

「プレミアム・スポンサーシップ広告」と「アドワーズ広告」のそれぞれの位置づけ 業種別の最適キーワード例
広告戦略の重要なポイントとなる点だ
広告作成サイトでキーワードを決める際のテンプレート。同じスニーカーでもさまざまなものがある 広告作成サイトにログイン後の管理画面。クリックレートや費用などを見ることができる

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(2002/9/18)

[Reported by otsu-j@impress.co.jp]

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